葵の花は梅雨の時期に咲くことから「梅雨葵」とも呼ばれています。真っ直ぐに伸びた茎の先に、ハイビスカスのような花を咲かせる凜とした花姿が特徴です。
水戸黄門の印籠のモチーフにもなった葵の花、豊富な種類と共にたくさんの花言葉もつけられているんですよ。
葵の花の種類によっては「怖い花言葉」を持つ花もあるんだとか。
今回は、葵の花の花言葉と由来や名前の意味、怖い花言葉に纏わる逸話、育て方をご紹介します。
葵(タチアオイ)の花の花言葉
それでは早速、葵の花の花言葉(全般、海外、色別)をご紹介します。
葵の花言葉(銭葵など)
葵の花全般の花言葉 | 大望、野心、豊かな実り、気高く威厳に満ちた美、高貴、神聖、温和、平安、優しさ、単純な恋、熱烈な愛、率直 |
葵の花の海外での花言葉 | ambition(大望、野心)、fruitfulness(豊かな実り) |
ピンクの葵(銭葵)の花言葉 | 母の愛、恩恵、温和、温厚、初恋 |
黄色の葵(黄蜀葵)の花言葉 | あなたを信じる、整然とした愛、願う気持ち、知られぬ恋 |
三つ葉葵の花言葉 | 細やかな愛情 |
寒葵の花言葉 | 秘められた恋 |
葵という花はアオイ科の植物の総称です。フヨウやモミジアオイ、ハイビスカスなども同じ種類です。よく見ると花の形が似ていますよ。そして葵の花は主に「立葵」のことを指します。
葵の花の花言葉は、大望、野心、豊かな実り、気高く威厳に満ちた美、高貴、神聖、温和、平安、優しさ、単純な恋、熱烈な愛、率直と実にたくさんあります。
この中で「大望」「野心」「豊かな実り」という花言葉は、タチアオイの花にはたくさんの実が出来ることに由来しています。
「気高く威厳に満ちた美」という花言葉は、葵の花の茎が真っ直ぐに伸び、太陽を仰ぐように咲く姿に気高さや、威厳を感じることに由来しています。
葵の花の中でもピンク色の花を咲かせる葵を「銭葵」といいます。この名前は葵の花の大きさが古銭の大きさと同じことからつけられました。
銭という言葉はお金儲けのイメージがありますが、実際には「母の愛」「恩恵」「温和」「温厚」「初恋」という花言葉から見て、温かな雰囲気がありますね。
ちなみに黄色の花をつける黄蜀葵(トロロアオイ)は、オクラの仲間であることから「花オクラ」とも呼ばれています。
双葉(二葉葵/三つ葉葵)の花言葉
二葉葵の花言葉は「細やかな愛情」です。この花は徳川家の家紋である三つ葉葵のモチーフとなっています。2つのハート型の葉を持つことから、愛情と関連する花言葉がつけられているのかもしれませんね。
また、京都の三大祭りである「葵祭」は、五穀豊穣を祈願して葵の葉で飾られた御所車がねり歩く行事です。この葵の葉は双葉葵の葉が使われています。
寒葵(カンアオイ)の花言葉
寒葵の花言葉は「秘められた恋」です。葵の花が梅雨頃に咲くのに対して、寒葵は秋から冬にかけて咲く種類です。
寒葵は土のぎりぎりの部分から花を咲かせる性質があります。そのため茎は土の中に隠れて見えません。このような姿が控えめに見えることから「秘められた恋」という花言葉の由来となっています。
オリジナルキャッチコピー
太陽に向かって咲く姿 威厳と気高さを持ち合わせ
類似の花言葉を持つ花はこちら
5月/5月22日/6月/6月15日/6月18日/6月20日/6月21日/6月23日/7月/7月18日/7月8日/8月/8月18日/「優しさ」を意味する花言葉を持つ花/「怖い」意味の花言葉を持つ花/「恋」を意味する花言葉を持つ花/「愛」を意味する花言葉を持つ花/ガーデニングに使いたい花/ピンク色の花言葉/プロポーズの時に用意したい花/母の日に贈りたい花/赤い花の花言葉/
葵の花言葉に関する逸話「午時葵は怖い!?」
葵の花言葉を調べていると「怖い」というワードを見つけます。これには「午時葵」という花の種類の花言葉が関連しています。
午時葵の花言葉は「明日死ぬだろう」です。確かに怖い花言葉ですね。これには午時葵の花がその日のうちにしおれてしまうことに由来しています。
また、正午頃に花を開き葵に似た花をつけることから「午時葵」という名前がつけられました。
葵の花は女の子の名付けに人気
葵の花はその名前の響きや可愛らしさから、女の子の名付けに大変人気のある花です。
葵の花は太陽に向かって凜と咲く姿から、「真っ直ぐでウソをつかない子に育って欲しい」「芯の通った明るい子に育って欲しい」という願いを込めてつけられるようです。
「気高く威厳に満ちた美」「高貴」「神聖」という花言葉を持つので、「品のある女性に育って欲しい」という願いを込めることもあるんですよ。
葵の花の選び方、色ごとのポイント
葵の花には赤や紫、黄色やピンクなど様々な色があります。その中でも花言葉がつけられているピンクと黄色の花を贈る時のポイントをご紹介します。
銭葵(ピンク)の花を贈るとき
母の愛、恩恵という花言葉を持つ銭葵は、紫に近いピンクの花を咲かせます。お母様への感謝の気持ちを表わす母の日のプレゼントにぴったりですね。
黄蜀葵(黄色)の花を贈るとき
願う気持ち、知られぬ恋という花言葉を持つ黄蜀葵は、片思いの相手に気持ちを伝えるときに贈ると願いが叶いそうですよね。黄色の花は幸運を呼び寄せてくれるでしょう。
葵(タチアオイ)の花の育て方
「豊かな実り」という花言葉を持つ葵の花を庭に植えたら、幸せを運んできてくれそうですよね。葵の花は種から育てることが出来ますので、ぜひ咲かせてみましょう。
種まき、用土
葵の花の種まき時期は春(3~4月)と秋(9~11月)です。根を真っ直ぐに伸ばして育つ性質(直根性)のため、植え替えを嫌います。
育苗ポットにまくか直に地面に種まきするのがいいでしょう。地面にまく場合は30cm間隔で間を開けて種まきします。
種は一晩水に浸してからまくと発芽率が上がります。用土は市販の培養土か赤玉土7:腐葉土3の割合で配合した土を使います。
肥料、水やり
葵の花は肥料を与えすぎない方が強い株に育ちます。植え付け時に緩効性肥料を施しておくだけで追肥はいりません。また、過湿を嫌うので水やりは控えめに、地植えの場合は雨水だけでも十分です。乾燥しているなと思ったら水やりする程度で大丈夫です。
支柱や剪定
葵の花は太い茎が真っ直ぐに伸びる性質があります。草丈が20cmほどになったら風で倒れてしまわないように、支柱を立ててあげましょう。
また、終わった花をつけておくと病害虫の被害にあいやすくなるため、枯れた花を見たらすぐに摘み取ってください。
葵(タチアオイ)の特徴や誕生花、名前の意味・由来
それでは最後に、葵の基本情報や誕生花、名前の意味・由来をご紹介します。
基本情報
目・科・属 | アオイ目・アオイ科・ビロードアオイ属 |
和名・洋名 | 立葵(タチアオイ)、梅雨葵(ツユアオイ)・Hollyhock |
開花時期 | 6月~8月 |
原産地 | 中国、アジア、ヨーロッパ |
葵の花が誕生花となっているのはいつ?
葵の花が誕生花として当てられている日にちは、5月22日、6月15日、6月18日、6月20日、6月21日、6月23日、7月8日、、7月18日、8月18日です。
名前の由来
葵の花の和名「立葵(タチアオイ)」という名前は、葵の花の茎が太く真っ直ぐに伸びている姿に由来しています。「梅雨葵(ツユアオイ)」は梅雨の時期に咲くところからつけられました。
また、アオイ科の花は太陽に向かって咲く習性があります。このことから「仰ぐ陽」=「仰陽(あうひ)」=「葵」となりました。
英名では「Hollyhock(ホリーホック)」聖地の花と呼ばれています。これは12世紀頃、シリアから十字軍が葵の花を持ち帰ったことに由来しています。