デンドロビウムは「世界の四大洋ラン」のひとつであり、そのゴージャスな姿はフォーマルな席の贈り物にとても喜ばれます。
赤やピンク、白、オレンジなど様々な色を持ち種類も豊富なので、選ぶ楽しさもありますよね。
洋ランの花言葉は比較的官能的なものが多いですが、デンドロビウムの場合は特に、プレゼントとして利用するときには注意したい花言葉を持っています。
今回は、デンドロビウムの花言葉や名前の由来や、逸話についてご紹介します。
デンドロビウムの花言葉
それでは早速、デンドロビウムの花全般と色別、種類別の花言葉をご紹介します。
デンドロビウムの花言葉(全般・色別・種類別)
デンドロビウムの花全般の花言葉 | わがままな美人、天性の華を持つ、思いやり |
デンドロビウムの海外での花言葉 | selfish beauty(わがままな美人) |
ピンクのデンドロビウムの花言葉 | 誘惑、官能 |
紫色のデンドロビウムの花言葉 | 欲望、官能、愛と美、喜び/歓び |
赤いデンドロビウムの花言葉 | 強烈な愛の願望、情熱と欲望 |
白いデンドロビウムの花言葉 | 誘惑に負けない、純粋な愛 |
黄色のデンドロビウムの花言葉 | 友達、エロティシズムと愛の暖かさ |
ノビル系の花言葉 | 謹厳実直 |
デンファレの花言葉 | 誘惑、お似合いのふたり、有能 |
デンドロビウムには種類(ノビル系、デンファレ系など)があり、また様々な色を持っています。それぞれに違う花言葉がつけられているので、とても興味深いですね。
花全般の花言葉は「わがままな美人」「天性の華を持つ」「思いやり」です。女性に贈るときにはしっかり意味をしっかり伝えないと、誤解を招く花言葉もあります。
「わがままな美人」という花言葉は、デンドロビウムの花が驕慢(きょうまん)とさえ思えるような圧倒的な美しさであることに由来します。
驕慢とは、おごりたかぶって相手を見下し、勝手気ままにふるまう様子を意味します。また、その美しい姿は「天性の華を持つ」という花言葉にも繋がります。
ノビル系の花言葉の由来
デンドロビウム・ノビル系の花言葉は「謹厳実直(きんげんじっちょく)」です。慎み深く厳格で真面目な様子を意味します。これは、ノビル系の茎の節が太くて丈夫に見えることに由来しています。
主にインドやヒマラヤが原産といわれ、たくさん流通しているデンドロビウムの中では主流の品種です。
ファレノプシス系の花言葉
ファレノプシス系は「デンドロビウム・ファレノプシス」の略で「デンファレ」と呼ばれています。花言葉は「誘惑」「お似合いのふたり」「有能」です。
デンファレに限らず、西洋ではランの花は「官能的な意味合い」を持つことが多く、誘惑という花言葉がつけられました。
また、ランは他の木に着生して成長していくので、この様子が「2人が寄り添っている」ように見えることから、「お似合いのふたり」という花言葉に由来しています。
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デンドロビウムの花言葉に関する逸話「官能の花」
デンドロビウムは、ゴージャスでインパクトのある花ですよね。「情熱と欲望」や「誘惑」「官能」などの艶めかしい花言葉がつけられているのが興味深いです。特に、赤やピンク、紫などの濃い色の花言葉に多いですね。
西洋ではランの花を官能的な花としてみる傾向があり、ランが着生植物であることから、「女性が男性を誘惑して虜にする様子」を表わしているのです。
ギリシャ神話でも、女癖の悪い青年オルキスが神々の怒りを買ってバラバラにされてしまい、その遺体の一つ一つがランとして生まれ変わったというお話しもあります。
デンドロビウムの選び方、色ごとのポイント
デンドロビウムの花には、色別の花言葉がつけられています。これを活かしてプレゼントとして利用する場合のポイントをご紹介します。
- ピンク、赤、紫色のデンドロビウム・・・「情熱」「欲望」「官能」などの花言葉を持つので、愛する人への気持ちを伝えるのにぴったりです。
- 白いデンドロビウム・・・「純粋な愛」という花言葉を持つので、告白するときの花として利用したいですね。
- 黄色のデンドロビウム・・・「友達」という花言葉を持つので、大切な友人の誕生日やイベントに贈るといいでしょう。ただし、エロティシズムという意味あいもあるので、誤解のないように花言葉の意味はしっかり添えてくださいね。
いろいろなランの花言葉
ここではいろいろな種類の、人気の洋ランの花言葉をご紹介します。
胡蝶蘭の花言葉
大きな蝶が飛んでいるような姿から名付けられた胡蝶蘭は、贈り物に大変人気のランです。花言葉は「幸福が飛んでくる」「純情」「あなたを愛します」などです。蝶が舞っている姿が花言葉に由来しているのですね。
カトレアの花言葉
甘い香りを放つ格調高いラン「カトレア」は、ランの女王とも呼ばれフォーマルフラワーとして利用されています。花言葉は「優美な貴婦人」「成熟した大人の魅力」「魔力」「魅惑的」などがあります。
シンビジウムの花言葉
すらっとした洋ランのイメージがあるシンビジウムは、他のランに比べて花色が淡く清楚な雰囲気です。花言葉は「高貴な美人」「華やかな恋」「飾らない心」「素朴」です。ゴージャスなランと控えめな色合いが同居したような花言葉ですね。
オンシジュウム(オレンジウム)の花言葉
小さく黄色の花が蝶のように舞う姿が可愛らしいオンシジュウムは、オレンジウムとも呼ばれています。花言葉は「一緒に踊って」「可憐」です。かわいい花姿そのままのイメージですね。
デンドロビウムの購入時に留意したいこと
ここでは、デンドロビウムの鉢花を購入するときの注意点をご紹介します。
取り扱っている時期
デンドロビウムはノビル系とファレノプシス系(デンファレ)とあり、ノビル系は12月~4月、デンファレは周年出回っています。贈り物の花として利用されることが多いので、手に入りやすい花ですよね。
鉢花を取り扱うときの注意点
デンドロビウムは風通しと日当たりの良い場所を好みます。ただし夏の日差しが強いときは直射日光が当たる場所は避けましょう。基本的に耐寒性はありますが、霜が降りる場所には置かないようにしてください。
花後の管理方法
デンドロビウムの花が終わったら、花がらだけを摘んで茎は切らないようにしましょう。茎にも栄養分がたっぷり詰まっているので、早めに茎を切ると花が咲かなくなります。花が終わってから1年間はそのままにしておいてください。
デンドロビウムの特徴や誕生花、名前の意味・由来
それでは最後に、デンドロビウムの基本情報や誕生花、名前の意味・由来をご紹介します。
デンドロビウムの基本情報
目・科・属 | キジカクシ目・ラン科・デンドロビウム属 |
和名・洋名 | 石斛、長生蘭(一部の品種名)・Dendrobium |
開花時期 | ノビル系:12月~4月、デンファレ系:周年 |
原産地 | 東南アジア、オーストラリア |
デンドロビウムが誕生花となっているのはいつ?
デンドロビウムが誕生花として当てられている日にちは、1月6日、1月16日、1月17日、1月20日、3月2日、4月27日、6月30日、11月13日、11月25日、11月27日、12月11日、12月12日、12月13日です。
デンドロビウムの名前の由来、語源など
デンドロビウムの英名「Dendrobium」は、ギリシャ語で「dendron(木)」と「bion(生活する)」を合わせた言葉が語源となっています。
これはデンドロビウムの原種が、他の木や石などにくっついて成長していく「着生植物」であることに由来しています。