まあるい黄色の花芯に、白い花びらが可愛らしいカモミールの花。
ノンカフェインのハーブティーとしても使われる人気の花ですが、やさしげで可憐なイメージとは違う花言葉があるのをご存知でしたか?
この記事ではカモミールの花言葉や、プレゼントにしたい時のポイントなども併せてご紹介していきます。
カモミールの花言葉
ではさっそく、カモミールの花言葉について見ていきましょう。
花言葉(ダイヤーズ・カモミールなども)
カモミール全般 | 逆境に耐える・逆境で生まれる力・仲直り・友情・ 清楚・あなたを癒す |
ジャーマン・カモミール | 逆境に負けない強さ・親交・仲直り |
ローマン・カモミール | 逆境に負けない強い生命力・精神力 |
ダイヤーズ・カモミール | 大きな希望・親交・仲直り |
カモミールの花全般の花言葉には、「清楚」や「あなたを癒す」などの言葉があり、風にやさしく揺れる、可愛らしい見た目にピッタリな花言葉です。
一方で、「逆境に耐える」などの花言葉もあり、こちらはまた違った印象になっています。
花言葉全体は前向きな印象のものが多いので、花から元気をもらえそうなイメージがありますね。
カモミールの花のオリジナルキャッチコピー
必ず乗り越えてみせる。希望という花を咲かせるために。
類似の花言葉を持つ花はこちら
11月/11月3日/2月/2月14日/3月/3月14日/「お疲れさま」をあらわす花言葉を持つ花/「友情」を意味する花言葉を持つ花/「希望」を意味する花言葉を持つ花/「応援」をあらわす花言葉を持つ花/白い花の花言葉/
カモミールの花言葉に関する逸話「図書館戦争」など
小さくて可愛らしい花を咲かせるカモミールですが、「逆境に耐える」など辛抱強さを連想させる花言葉があるのには理由があります。
カモミールは寒さや雨風などに強く、踏まれても丈夫に育つので、それゆえに「逆境に負けない」などの花言葉がついたといわれています。
踏まれても踏まれても、やさしい香りで人々を癒し、けなげに小さな花を咲かせる姿が、つらくても負けずに頑張るという意味の花言葉になったのでしょう。
また、逆境にある人を励ます言葉として、「カモミールの苗床のごとく、踏まれるたびに成長せよ」という言葉があります。
どんなに踏まれても地面にしっかりと根を張り、たくましく成長していく姿がそのような言葉を生んだのかもしれませんね。
映画にもなった有川浩の小説「図書館戦争」の中でも、シンボルとして登場するカモミールの花言葉を「苦難の中の力」と表現しています。
古代から薬草としても親しまれるカモミールですが、花言葉としても長く親しまれているのですね。
カモミールの選び方
よく知られる代表的な2種類のカモミールは、それぞれに適した楽しみ方があります。
楽しみ方を知っていればプレゼントとして選ぶ時の参考にもなり、自分で育てるときにも、鑑賞だけでなく花などを収穫して楽しむこともできます。
それでは、選び方のポイントを具体的に見ていきましょう。
ハーブティーなど、カモミールの効果を楽しもう
●ジャーマン・カモミール
花の部分のみを摘み取り、リラックスできるハーブティーとして飲むことができます。摘みたての花、乾燥させた花のどちらでも飲用できます。
ローマンと比べると苦みが少ないので、飲みやすいカモミールティーとして楽しみたい時は、ジャーマン・カモミールを選ぶと良いでしょう。
●ローマン・カモミール
同じく飲用できますが、ジャーマンより苦みがあります。飲用せずに香りを楽しんでも、体がリラックスしてよく眠れるといわれています。
葉や茎からも香りがするので、ネットなどにいれ入浴剤として楽しみたい時や、庭で育て、「香りの芝」として楽しみたい時に選ぶと良いでしょう。
リラックスできるお茶として飲んだり、香りの入浴剤としても楽しめるカモミールですが、飲用など、使用する際には注意が必要な場合もあります。
●キク科アレルギーを持つ方、妊娠中の方
飲用や使用は避け、心配な場合は必ず医師に相談しましょう。
カモミールなど、ハーブは体にもやさしいとされる植物ですが、薬草といわれるようにそれぞれに効能の違いがあり、使い方によっては副作用がある場合もあります。
不安な場合は、専門家やお医者さんに相談をすれば安心して楽しめますね。
花言葉を添えよう!カモミールの花の上手な渡し方
白く可憐な花を咲かせるカモミールの花。どんな時にプレゼントするとよいのか、ポイントなどをご紹介します。
こんな時こそ「苦難の中の力」を。応援したい時に。
寒さや雨風などにも強く、踏まれてもしっかり育つカモミール。その姿は、どんな困難にも立ち向かうたくましい勇者のようにも見えます。
たとえば友達などがつらい状況にあるとき、「がんばって」の言葉の代わりに、プレゼントとしてカモミールを渡すのはいかがでしょうか。
言葉にすると、かえって相手を傷つけてしまうメッセージも、花言葉でならさりげなく気持ちを伝えることができますよ。
相手が花言葉に気づいたとき、あなたの気持ちがやさしく相手の心に伝わるでしょう。
「仲直りしたい」。友情を取り戻したい時に。
心を癒す甘い香りが「仲直り」を手助けしてくれそうなカモミール。花をプレゼントするときは、相手にちゃんと伝わるよう素直な気持ちをカードや手紙に書くといいですよ。
プレゼントをしても相手が花言葉を知らない場合、その意味が伝わりにくいもの。距離を置いているなら、相手はプレゼントさえ受け入れられない状況にあるかもしれません。
「あの時はごめんね。仲直りしたい。」など、目に見える言葉を書いて一緒に添えれば、あなたの思いが相手に届きやすくなりますよ。
カモミールの花を購入するときに留意したいこと
では、カモミールの花を購入するときのポイントについて見ていきましょう。カモミールの花を購入するときの参考にしてくださいね。
取り扱っている季節
カモミールはおもに春から梅雨にかけての3月~6月に開花時期を迎え、その時期にあわせて咲いた花が店頭に並びます。
ポットなど鉢植えが多く、ホームセンター、園芸店、フラワーショップなどで取り扱っています。確実に購入したい場合は、お店に電話などで直接確認をしておくと安心です。
ブーケ(花束)にできるか確認しよう
フラワーショップでも、切り花としてカモミールを扱っているお店は少ないので、どうしても花束にしたいという場合は、お店の方などに相談してみましょう。
場合によっては、ネットショップで期間限定で扱っているお店もあります。こまめにチェックするか、直接連絡をして確認をしておくといいですよ。
カモミールの育て方
カモミールをプレゼントされたら、どのように育てていけば良いのでしょうか。代表的な「ジャーマン・カモミール」と「ローマン・カモミール」についてご紹介します。
ジャーマンとローマンの見分け方
カモミールをもらったけれど、見た目がそっくりでどちらか分からない。そんな時は、こちらを参考にしてみましょう。育てるときに役立ちますよ。
●ジャーマン・カモミール
- よく枝分かれをしながら花をつける
- ぷっくりとした可愛らしい花芯になり、香りは花のみ
●ローマン・カモミール
- あまり枝分かれをせずに、茎の先に花をひとつだけつける
- 花芯はそれほど盛り上がらず、香りは花だけでなく葉や茎にもある
鉢植えの育て方
●ジャーマン・カモミール
鉢土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるくらい水をたっぷり与えましょう。一年草のため、植え替えは不要です。
花後は、夏の終わりとともに葉も枯れていきますが、「こぼれ種」からまた増えていくので、上手に育てれば長く楽しむことができます。
●ローマン・カモミール
根腐れを起こしやすいのでやや乾燥気味でOK。こちらは多年草。鉢の中で根がいっぱいになりやすいので、一年に1~2回植え替えをします。
植え替えに適した時期は、3月中旬から4月、9月中下旬~10月です。
キッチンハーブとしても人気で、種からでも比較的かんたんに育てられるといわれるカモミールですが、いくつかポイントがあります。
- 夏の蒸れに弱いので、水はけのよい風通しの良い場所で育てましょう。
- 初夏から初秋にかけて害虫が発生しやすいので、こまめにチェックしすぐに駆除しましょう。
- 鉢植えの場合、水やりのたびに土の中の栄養成分が流れてしまうので、肥料をあげましょう。成分がゆっくり溶け出す置き肥がおすすめです。
プレゼントでいただいたカモミール。ぜひ大切に、長く楽しみたいものですね。
カモミールの特徴や花の由来
カモミール(ジャーマン・カモミール)の基本情報です。
基本情報(漢字と英語名)
目・科・属 | キク目・キク科・シカギク属 |
和名・洋名 | 加密列(カミツレ)・German chamomile |
開花時期 | 3月~6月 |
原産地 | ヨーロッパ、中央アジア、中国東部モンゴル、朝鮮半島 |
参考:Wikipedia カモミール、花時間 より
先述にもある、ローマン・カモミールについてはこちらになります。
●ローマン・カモミール(英名:Roman chamomile)
キク科ローマカミツレ属、開花時期5~6月、原産地:西ヨーロッパ・北アフリカ
カミツレとカモミールの違い
カミツレは、ジャーマン・カモミールやローマン・カモミールの和名であり、特に違いはありません。
オランダ語の「カミーレ」の転写のつづり字「カミッレ」からきているといわれています。
また、近縁種の「ダイヤーズ・カモミール」にも和名があり、こちらは黄色の花から染料が採れることから「コウヤカミツレ(紺屋カミツレ)」と呼ばれています。
※コウヤ(紺屋)とは染物屋のこと。
カモミールの花の誕生花と名前の由来
カモミールの花が、誕生花としてあてられている日付はこちらになります。
2月14日、3月14日、11月3日
名前の由来
花がリンゴの果実のような甘い香りであることから、古代ギリシア人が“大地のリンゴ”を意味する「カマイ・メロン」と呼んだことが名前の始まりといわれています。