花言葉

萩(ハギ)の花言葉の由来・意味・誕生花

日本各地の山や草原に自生する低木樹・萩(ハギ)。「秋の七草」のひとつとして数えられており、山野を美しく飾る蝶のような花は見る人の心を優しく癒しています。

古来より日本人に愛されている萩は、花言葉も控えめで慎み深く、和の心に寄り添うような言葉が揃っているんですよ。

ここでは萩の花言葉とその由来、人気の品種や育て方、秋の七草の楽しみ方などを紹介していきます。

萩(ハギ)の花言葉

それではさっそく、萩の花言葉を紹介します。

内気で控えめな萩の花言葉

萩の花言葉 思案、内気、想い、物思い、柔軟な精神、内気な愛情

萩の花は小さくて控えめ。風に揺られながらうつむき加減に咲く姿は、まるで何かを考えているようにも見えます。

「思案」「内気」「思い」「物思い」「内気な愛情」といった花言葉は、花が咲く様子が由来となり付けられたようです。

逆に、茎が由来となっている花言葉が「柔軟な精神」。萩の茎は細くて柔らかく、風になびくほど柔軟な様子が花言葉に表現されています。

オリジナルキャッチコピー

風に揺れ 想いにふける初秋の蝶

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花言葉に関する逸話「秋の七草の楽しみ方」

花の咲かせ方も花言葉も控えめな萩ですが、花の美しさは秋の七草のひとつに数えられるほど。

ここでは秋の七草の楽しみ方を、万葉集に収録された歌などを加えながら紹介していきます。

秋の七草とは

春の七草は「1月7日に七草粥を食べ、1年間の無病息災を願う行事」です。対して秋の七草は、旧暦の秋(6月~11月)に観賞できる7種の花を意味します。

秋の七草の由来は?

秋の七草は、歌人・山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ2つの歌が由来となっています。

「秋の野に 咲きたる花を指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」

万葉集にも収録されている、この2つの歌。

1つ目の歌には「秋の野原に咲いている美しい花を数えたら7種見つかった」という意味があり、もう1つには7種の花の名前が挙げられています。

萩の他に名を連ねている花は、

  • 尾花(オバナ)…ススキの穂
  • 葛(クズ)
  • 撫子(ナデシコ)
  • 女郎花(オミナエシ)
  • 藤袴(フジバカマ)
  • 朝貌(あさがお)…夏に咲く「朝顔」ではなく「桔梗」を意味します

全てが一度に咲く場所を見つけるのは、ちょっと難しそうですね。

しかしどれも素敵な花ばかりですので、各花を見かけたときには「秋の七草」を思い出し、観賞を楽しんでくださいね。

萩の品種にはどんなものがある?

萩の種類は非常に多く、その数は40種類以上。その中から、日本の山野や花壇などで見かけることが多い品種を紹介します。

山萩(ヤマハギ)

一般的に萩といえば、この山萩(ヤマハギ)のことを指します。花色は紫~青色。日本各地の野山に広く分布し、樹高が2ⅿほどにまで成長するものもあります。別名「エゾヤマハギ」です。

宮城野萩(ミヤギノハギ)

宮城県の県花・宮城野萩(ミヤギノハギ)。花壇などに植えられている萩は、この品種が多いようです。花色は濃い目の紫です。

白萩(シラハギ)

宮城野萩(ミヤギノハギ)の別種で、花色が白いものを白萩(シラハギ、シロハギ)、または白花萩(シロバナハギ)と言います。

先代萩(センダイハギ)

海岸沿いなどに群生する先代萩(センダイハギ)。ルピナスによく似た紫色や黄色の花を咲かせます。萩の中では比較的コンパクトな品種です。

萩の他にも!日本を代表する木・花

日本を代表する木や花を集めてみました。花言葉と一緒にご覧ください。

花言葉は「不老長寿」松

日本の木の中で最も縁起物が良いとされているのがです。葉が鋭く尖っており、耐寒性・耐暑性にも強く、通年を通して濃い緑を保ちます。花言葉は「不老長寿」です。

花言葉は「高貴」梅

冬の終わりになると赤やピンク、白などの香りの良い花を開花させる。庭木、生け花、盆栽など様々な楽しみ方ができます。花言葉は「忠実」です。

花言葉は「美しい変化」紅葉(モミジ)

秋になると葉を紅葉させ、山を真っ赤に染め上げる紅葉(モミジ)モミジの紅葉は日本の秋の風物詩ともいえますね。花言葉は「美しい変化」です。

花言葉は「富貴」牡丹(ボタン)

春になると絢爛で見ごたえのある花を咲かせる牡丹(ボタン)。その豪華さから「百花の王」という別名が付けられています。花言葉は「富貴」です。

花言葉は「高貴」菊

日本の国花のひとつである皇室の家紋のデザインにも使用される高貴さを持つ一方で、園芸品種が非常に多くガーデニングにも愛好されています。花言葉は「高貴」です。

花言葉は「控えめな素晴らしさ」椿

冬を代表する花のひとつ、椿。観賞用としてはもちろんのこと、果実は食用油に、花は甘酢漬けにされるなど、多様な使われ方で愛されています。花言葉は「控えめな素晴らしさ」です。

花言葉は「用心深さ」柊(ヒイラギ)

トゲトゲとした葉には「邪気祓い」の力があるとされ、鬼門に植える庭木として愛されている柊(ヒイラギ)。花言葉は「用心深さ」です。

萩の苗木を購入する前に注意したいこと

萩の苗木を購入・栽培するにあたり、あらかじめ知っておきたい注意事項を紹介します。

萩の苗木の購入時期

萩の苗木が多く出回る時期は、9月~12月です(地域によって若干異なります)。茎がしっかりとして葉が生き生きとしたものを選んでください。

増えすぎ注意!こぼれ種でも育つ強さ

萩は耐寒性にも耐暑性にも強く、とても丈夫で育ちやすい植物です。無肥料でもよく育ち、こぼれ種でもどんどん増える強い生命力を持っています。

増えすぎたり、株が大きく育ち過ぎて困ることもありますので、コンパクトに仕上げたいときには出てくる芽を早めに摘み取り株の量を調整しましょう。

萩の育て方・水やり・管理方法

萩は山野や荒れた土壌にも育つ丈夫な植物です。手が掛からないので、園芸初心者にもおすすめですよ。

萩の植え方・植える時期

萩の植え付けは11月~12月、もしくは2月~3月に行いましょう。日陰や半日陰でも育ちますが、花付きが悪くなることがあります。なるべく日光が当たる場所を選んでください。

苗を植えたら支柱を添え、苗木が倒れないようサポートしてあげましょう。

萩の水やり

植え付けてからしばらくの間は、毎日水やりを行ってください。しっかりと根が張った後は必要ありませんが、猛暑期や日照りが続くような時には水を与えましょう。

特に鉢植えで育てる場合、夏季は水枯れをする恐れがあるので注意が必要です。

萩の剪定、刈り込み

開花時期(夏~秋)が終わると、地上部が枯れ始めます。この時に根元から20cm~30cmを残し、丈夫をバッサリと刈り込んでください。

こうすることで栄養が蓄えられ、翌年の新芽がしっかり育ちます。

萩の特徴・名前の由来・誕生花

最後は萩の基本情報です。名前の由来や誕生花なども紹介します。

萩の基本情報・英語名

目・科・属 マメ目・マメ科・ハギ属
和名・英語名 萩(ハギ)・Bush Clover、Japanese Clover
別名 庭見草、初見草、野守草など
開花時期 7月~10月
原産国 日本

参照:Wikipedia ハギより

萩はいつの誕生花?

萩が誕生花に当てられている日にちは、次のようになります。

  • 9月…5日、6日、13日、18日、24日、25日
  • 10月…1日、15日
  • 11月…15日

萩の名前の由来は?

萩の名前の由来には、2つの説があるようです。

  • 古い株からも新芽を出す生態(生え木:はえぎ)が由来となり、萩(ハギ)になったという説
  • 茎が柔らかく、ホウキ代わりに使われていたこと(掃き:ハキ)が由来という説