花言葉

ツユクサ(露草)の花言葉の由来・意味・誕生花

道路の傍らや庭の隅に鮮やかなブルーの彩りを添えるツユクサ(露草)。控えめながらも凛と立つ姿は、雑草に分類されるのは勿体ない上品さを醸し出しています。

そんなツユクサの花言葉はとても種類が多く、その中には切ない逸話が由来となった花言葉があることを知っていますか?

ここではツユクサの花言葉とそれぞれの由来、ある切ない逸話やあまり知られていない青以外の花色を持つ種類など、ツユクサの魅力をたっぷりとお届けします。

ツユクサ(露草)の花言葉

それではさっそく、ツユクサの花言葉と由来を見てみましょう。

由来別!ツユクサの花言葉

生態や別名が由来となった花言葉 豊潤、僅かな楽しみ、恋の心変わり、敬われる愛、密かな恋、小夜曲(セレナーデ)
聖母マリアが由来の花言葉 尊敬
切ない逸話が由来の花言葉 変わらぬ思い、懐かしい関係

このようにツユクサの花言葉はとても多く、由来も様々です。それぞれの由来を解説します。

ツユクサの生態や別名が由来となった花言葉

ツユクサが開花している時間は非常に短く、アサガオと同じように朝に咲いて昼過ぎにはしぼんでしまいます。

この生態から付けられた花言葉が「豊潤」「僅かな楽しみ」「恋の心変わり」「敬(うやま)われる愛」「密かな恋」になります。

また、ツユクサは「月草」という別名も持っており、ここから「小夜曲(セレナーデ)」という花言葉が付けられました。

ツユクサと同じ色!聖母マリアの青い服が由来の花言葉

宗教画や絵画に描かれている聖母マリアは、青い服を着ていますよね。ツユクサの花色と同じであることから「尊敬」という花言葉が付けれられています。

そして最後の花言葉「変わらぬ思い」「懐かしい関係」ある切ない逸話が由来となっていますが、詳しくは後述する「花言葉に関する逸話」の中で紹介していきます。

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花言葉に関する逸話「変わらぬ思い・懐かしい関係」

花言葉変わらぬ思い」「懐かしい関係」には、3人の植物学者の切ない逸話が関係しているようです。

3人の植物学者

オランダの植物学者であるヤン・コメリン。彼の甥っ子カルパス・コメリンもまた植物学者であり、2人でアムステルダムに植物園を建設するなどとても良好な関係を築いていました。

2人のコメリンに共通しているのは「学者」という職業だけでなく、偲び人がいるということ。コメリン家にはもう1人植物学者がいたようですが、残念ながら早々に他界してしまったようです。

ツユクサの学名「Commelina」

植物の学名や名前に植物学者や探検家の名前が付けられることは良くあることですが、ツユクサもまた然り。コメリンの名前にちなんだ「Commelina」という学名が付けられています。

名付けたのは事情を知るフランスの植物学者、シャルル・プリュミエ。ツユクサの大きな花びら2枚をヤンとカルパス、残る1枚の小さな花びらを他界したもう1人のコメリンに見立ててて学名を付けたようです。

ツユクサの花言葉変わらぬ思い」「懐かしい関係」にはこのような切ない背景があり、2人の心情や3人の関係が表された言葉が付けられています。

こんなにある!ツユクサの種類と花言葉

ツユクサは、雑草として扱われている固体以外にも、たくさんの種類があることを知っていますか?その中には独自の花言葉を持っている種類もあるんですよ。

花言葉は「ひとときの幸せ」ムラサキツユクサ(紫露草)

園芸品種として人気のムラサキツユクサ(紫露草)。紫という名前がついていますが、ピンクや青の花色もあり、通常のツユクサよりも多くの花を咲かせます。花言葉は「ひとときの幸せ」です。

花言葉は「尊敬」トキワツユクサ(常盤露草)

三角の形をした真っ白な花びらが特徴のトキワツユクサ(常盤露草)。南米が原産の外来種で、増えすぎたことから要注意外来生物に指定されています。花言葉は「尊敬」です。

花言葉は「小夜曲(セレナーデ)」シロバナツユクサ(白花露草)

青みがかった白く小さな花を咲かせるシロバナツユクサ(白花露草)。自生している数は少なく、ツユクサの中でも珍しい種類になります。花言葉は「小夜曲(セレナーデ)」です。

花言葉は「真っ直ぐな心」アカバナツユクサ(赤花露草)

アカバナという名前が付いているのですが、ピンクの花を咲かせるアカバナツユクサ(赤花露草)未亡人の涙ブータンツユクサとも呼ばれています。花言葉は「真っ直ぐな心」です。

この他にも、葉が丸い形をしているマルバツユクサ(丸葉露草)、八重咲きのケルレナ・プレナ、3枚の花びらが同じ大きさをしているオスプレイなど、様々な種類があります。

野山や小路で見かける花と花言葉

野山や小路などで良く見かける花や草にも、きちんとした花言葉がついているんですよ。ここでは、ツユクサ以外の雑草や山野草の花とその花言葉を紹介します。

花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」リンドウ(竜胆)

秋の野山に青紫の彩りを添えるリンドウ。花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」です。群生しない習性が花言葉の由来のようですが、少し怖い印象を受けますね。

花言葉は「謙虚」スミレ(菫)

山や野原、公園の片隅などにひっそりと咲くスミレ(菫)。花の姿が由来となり「謙虚」「誠実」「貞操」といった花言葉が付けられています。

花言葉は「愛の信託」タンポポ

春になると道の傍らに咲き出す白や黄色のタンポポ。種がついた白い綿毛が恋占いに使用されていたことから「愛の信託」「神のお告げ」など神々しい花言葉が付けられました。

花言葉は「喜び」カタバミ

ハートの形の4枚の葉と、小さな小さな黄色やピンクの花が可愛らしいカタバミ。花言葉「喜び」は、キリストの復活祭の時期に花が咲くことが由来しています。

花言葉は「野生」ドクダミ

お茶や漢方薬の原料として重宝される一方で、なかなか駆除できない強力な雑草としても知られているドクダミ。その逞しさから「野生」という花言葉が付けられました。

ツユクサを育てる前に知っておきたいこと

ツユクサは非常に繁殖力が強く、水や肥料を与えなくともどんどんと増えていきます。他の花苗は花壇のスペースにまで及ぶこともありますので、不必要な新芽はどんどん抜いていきましょう。

また、花が小さく葉の方が目立つ傾向があるので、増えすぎると「雑草が多い庭」「手入れされていない庭」に見られることも。

ある程度のスペースを決め、それ以上は増やさないよう管理すると庭をきれいに見せることができますよ。

ムラサキツユクサ(紫露草)の育て方・水やり・管理

ツユクサの中でもガーデニングで楽しめる人気の品種・ムラサキツユクサ(紫露草)の育て方を紹介します。

ムラサキツユクサの植え付け期・植え方

ムラサキツユクサの苗は通年を通して植え付けられますが、特に適しているのは3月~4月、もしくは10月~11月です。

耐陰性耐暑性耐寒性、全てに優れているので場所を選ばずに植え付けることが出来ます。鉢植えで育てる場合は草花専用の培養土を使用すると、より丈夫に育ちますよ。

ムラサキツユクサの水やり・越冬方法

地植えの場合、水やりは特に必要ありません。鉢植えで育てる場合の水やりは、春と秋は表面の土が乾いてから行い、夏と冬はやや乾燥気味に育てることを意識しましょう。

また、花の時期が終わったら、地面に近いところで切り込みましょう。翌春には新しい芽が息吹きます。こぼれ種からも発芽する可能性があるので、量を増やしたくない場合は早めに抜き取りましょう。

ツユクサの特徴・名前の由来・誕生花

最後は、ツユクサの基本情報です。英語名や名前の由来、誕生花などを紹介していきます。

ツユクサ(露草)の基本情報・英語

目・科・属 ツユクサ目・ツユクサ科・ツユクサ属(品種によって属は異なる)
和名・英語名 ツユクサ、露草・Day Flower
別名 蛍草(ホタルグサ)、藍花(アイバナ)、移草(ウツシグサ)、月草(ツキグサ)、鴨頭草(ツキグサ)、帽子花(ボウシバナ)など
花色 青・白・紫
開花時期 6月~9月
原産地 日本、アジア全域、アメリカ東北部など

参照:Wikipedia ツユクサより

ツユクサはいつの誕生花?

ツユクサが誕生花に当てられている日にちは、4月12日、5月6日、6月6日、7月6日、7月28日、8月26日です。

ツユクサ・露草・Day Flowerの名前の由来は?

和名の「ツユクサ(露草)」、英語名の「Day Flower」、各々の名前の由来は次のようになります。

  • ツユクサ(露草)…朝露が乾ききらない短い時間に花がしぼむ生態が由来
  • Day Flower…上記と同じく、半日で花が終わる様子が由来