花言葉

シュウメイギク(秋明菊)の花言葉の由来・意味・誕生花

秋花壇に大人気の花、シュウメイギク(秋明菊)。シンプルながらも花には風情があり、秋の花束や切り花、茶花などにも利用されています。

しかしながら花言葉にはネガティブなものが多く「贈り物には相応しくない」という声もあるようです。一体どんな花言葉が付けられているのでしょうか。

ネガティブと言われるシュウメイギクの花言葉とその由来、併せてシュウメイギクの品種や種類、育て方などを紹介していきます。

シュウメイギク(秋明菊)の花言葉

さっそく、シュウメイギクの花言葉をみていましょう。

シュウメイギクの花言葉はネガティブなものが多い

シュウメイギクの花言葉 薄れゆく愛・褪せていく愛・耐え忍ぶ恋・忍耐・利益

シュウメイギクの花言葉は、「薄れゆく愛」「褪せていく愛」「耐え忍ぶ恋」「利益」。「利益」以外は全てネガティブな花言葉です。確かに贈り物には不向きかもしれません。

なぜこのようなネガティブな花言葉が付けられたのか、詳しくは「花言葉に関する逸話」で解説するとして、まずはシュウメイギクの花の特徴について紹介していきます。

秋の花、シュウメイギク

夏の終わり頃から冬の始まりにかけて咲くシュウメイギク。耐寒性・耐暑性・耐陰性があり、日本全土で栽培が可能です。多年草なので、一度植えると毎年開花が楽しめますよ。

菊という名前が付いていますが、実は菊の仲間ではありません。シュウメイギクはキンポウゲ科に属するアネモネの仲間。言われていれば、花の様子が良く似ていますね。

まるで綿毛?シュウメイギクの果実

花が終わると、茶色くて丸い形をした果実が実ります。これが割れると綿毛のようなフワフワな種子が出てくるんですよ。

やがて種子は、風に乗って遠くへと飛ばされ、行った先に根付き、新たなる子孫を残します。

色別花言葉は?白いシュウメイギクに花言葉はある?

シュウメイギクの花色には白、ピンク、薄紫などがありますが、色別の花言葉はありません。全ての花色に「薄れゆく愛」「褪せていく愛」「耐え忍ぶ恋」「忍耐」「利益」が当てはまります。

オリジナルキャッチコピー

悲観の言葉はあれど、秋風に微笑み穏やかに。この花菊にあらず。 

類似の花言葉を持つ花はこちら

10月/10月10日/10月12日/10月15日/10月2日/10月3日/10月7日/10月8日/9月/9月14日/9月30日/9月5日/「会いたい」意味がある花言葉を持つ花/「切ない」意味の花言葉を持つ花/「別れ」を意味する花言葉を持つ花/「恋」を意味する花言葉を持つ花/「悲しい」意味の花言葉を持つ花/「愛」を意味する花言葉を持つ花/ガーデニングに使いたい花/ピンク色の花言葉/仏壇やお墓参りのために準備したい花/同窓会や送別会、お別れの際に贈りたい花/白い花の花言葉/野原で観察したい花/

花言葉に関する逸話「アネモネの悲劇」

シュウメイギクにネガティブな花言葉が付けられている理由は、同じキンポウゲ科の仲間・アネモネにまつわるギリシャ神話が関係しています。

ゼフィロスとアネモネの悲恋

西風を司る神・ゼフィロスは、クロリスという妻がいる身でありながら、花の妖精・アネモネと恋愛関係に陥ってしまいます。

それに気づいた妻・クロリスは激怒。アネモネに嫉妬し、神殿から追い出してしまいました。アネモネは悲しみに打ちひしがれ、浮気がバレたゼフィロスはオロオロ。

最終的にゼフィロスが選んだのは、やはり妻のクロリス。ゼフィロスは憔悴したアネモネを花に変え、妻のご機嫌を取ったのでした。

アネモネと、その仲間であるシュウメイギクにネガティブな花言葉が付けられているのは、この神話が元になっています。

春に咲く球根草であるアネモネの花言葉は「儚い恋」です。可愛らしい花を咲かせるのに、このギリシャ神話が由来し、ネガティブな花言葉が付けられてしまいました。

有毒成分?シュウメイギクとアネモネの共通点

花言葉がネガティブ…ということ以外にも、シュウメイギクとアネモネには2つの共通点があります。

  1. 実は花びらが無い。花びらに見えるものは咢(ガク)が発達したもの。
  2. 茎から出る乳液は有毒成分が含まれており、皮膚に触れると皮膚炎を起こすことがある

特に②は、あまり知られていない事実です。扱う時には園芸用ゴム手袋を使用し、乳液が皮膚に付かないよう気を付けましょう。

ガーデニングに人気!シュウメイギクの品種・種類

ネガティブな花言葉が付けられてはいますが、シュウメイギクは秋花壇や鉢植えに大人気です。品種も多く、各々に素敵な特徴を持っています。

ダイアナ

中心部が黄色、花びらは紅~薄ピンク、2色のコントラストが美しいダイアナ鉢の大きさで草丈が変わり、小さな鉢だと15cm、庭植えだと80cmにまで成長します。

タイワンシュウメイギク(台湾秋明菊)

タイワンシュウメイギクは、その名の通り台湾が原種。草丈は60cm~100cmと大きめで、白く小柄な花を咲かせます。

チャボシュウメイギク(矮性秋明菊)

草丈が20cm~30cm程度とコンパクトなチャボシュウメイギク。一重咲き・八重咲きともに矮性(わいせい)で、花壇や寄せ植えの手前側に植えると見栄えが良くなります。

祭りシリーズ

ダイアナ×チャボシュウメイギクの交配種・祭りシリーズ。一重咲き、八重咲、複色など様々ながあり、好みや用途に合わせて選べます。

シュウメイギクに似た花・春咲き秋明菊

アネモネの他にも、シュウメイギクに似ている花があります。その名もハルザキシュウメイギク(春咲き秋明菊)、別名アネモネ・バージニアです。

開花時期は5月~6月なので、春というより初夏に近いかもしれません。花は一重咲きで、花色は純白。宿根草なので、毎年開花が楽しめます。

初夏にはハルザキシュウメイギク、秋にはシュウメイギク、双方を育ててみるのも楽しいかもしれませんね。

シュウメイギクを育てる前に知っておきたいこと

シュウメイギクを育てるに当たり、いくつかの注意事項があります。

シュウメイギクは地下茎で増える

シュウメイギクは地下茎を伸ばし、伸ばした場所から新芽を出します。こうしてどんどん増えていきますので、あまり増やしたくない場合は鉢植えで育てることをおすすめします。

過湿・乾燥に弱い

耐寒性・耐暑性・耐陰性があるシュウメイギクも、土壌の過湿と乾燥はNG。元気に育つことが出来ません。

対処法は、正しい水やりを行うこと。とても大事なポイントとなってきますので、次章「シュウメイギクの育て方・水やり・管理」を参考にし、正しい水やりを心掛けてくださいね。

シュウメイギクの育て方・水やり・管理方法

それではシュウメイギクの育て方です。増えすぎ、過湿、乾燥を防ぎながら、元気なシュウメイギクを育てましょう。

シュウメイギクの苗の植え付け期・植え方

シュウメイギクの苗は、3月~5月に植え付けます。鉢植えで育てる場合は、小さめの赤玉土:腐葉土:鹿沼土を4:3:3の割合で配合した土に植え付けます。

庭植えの場合は、水はけの良い明るい日陰(直射日光が当たらない場所)がベストです。腐葉土を良く混ぜ込んでから植え付けましょう。

鉢植えで育てる時には、成長期(3月~5月)置き肥を与えましょう。厚くなってからの肥料は根を痛めますので、要注意です。

シュウメイギクの水やり

鉢植えの水やりは、土の表面が乾き始めた辺りでたっぷりと与えます。特に夏場は水枯れしやすいので、毎朝(足りないようであれば夕方も)与えてください。

庭植えの水やりは、根がしっかりと張ったあとは必要ありません。根が張った後も、晴天が続き土が乾いているようだったらたっぷりと与えてください。

シュウメイギク、花後は?

冬になり、茎が枯れてきたら地表辺りで切り落としましょう。春になれば、新しい芽が出てきます。

地植えの場合、地下茎が広がった先にも新芽が出てきますので、不必要な場合は株分けを行い、鉢などに植え替えましょう。

前述したように、シュウメイギクの茎から出る乳液には有毒成分が含まれています。植え付けや株分け、植え替えを行う時には、必ず園芸用手袋を着用しましょう。

シュウメイギクが枯れる原因と対処法

大事に育てていても、生育環境が悪いと枯れてしまうこともあります。原因と対処法は次のようになります。

  • 過湿や乾燥→間違った水やり方法を行っていませんか?
  • 鉢内の根詰まり…1年~2年に1度は、一回り大きな鉢に植え替えましょう。適期は春です。
  • 肥料不足…鉢植えのシュウメイギクは成長期に置き肥を与えてください。

シュウメイギクの特徴・名前の由来・誕生花

最後はシュウメイギクの基本情報です。英語名や誕生花、名前の由来なども紹介します。

シュウメイギクの基本情報・英語名

目・科・属 キンポウゲ目・キンポウゲ科・イチリンソウ属
和名・英語名 シュウメイギク、秋明菊・Japanese anemone
別名 秋牡丹・秋芍薬・貴舟菊・越前菊・加賀菊など
花色 ピンク・白・紫
開花時期 8月下旬~11月
原産地 台湾・中国

参照:Wikipedia シュウメイギクより

シュウメイギクはいつの誕生花?

シュウメイギクが誕生花に当てられている日にちは、9月5日、9月14日、9月30日、10月2日、10月3日、10月7日、10月8日、10月10日、10月12日、10月15日になります。

シュウメイギクの名前の由来は?

シュウメイギク(秋明菊)の名前の由来は、次のようになります。

  • 菊に似ている
  • 秋に咲く
  • 花色が明るい

また、牡丹や芍薬の花にも似ていることから「秋牡丹」「秋芍薬」自生している地域にちなんだ貴舟菊(キブネギク)、越前菊、加賀菊などの呼び方もあります。