花言葉

リコリス(彼岸花)の花言葉の意味・由来・誕生花

初秋の頃、山や川沿い、公園や田畑の畔(あぜ)を真っ赤に彩る花・リコリス。「彼岸花(ヒガンバナ)」や「曼珠沙華(マンジュシャゲ)」という名前でもお馴染みですね。

どこか神秘的で独特な雰囲気を持つリコリスは、花言葉も切なくて寂しいものが多いのを知っていますか?

リコリスの花言葉や、知っているようで知らない「彼岸花」「曼珠沙華」といった名前の由来、生態や育て方などについて紹介していきます。

リコリス(彼岸花・曼珠沙華)の花言葉

まずはリコリスの花言葉を紹介します。

花言葉

リコリス全体の花言葉 転生・独立・再会・あきらめ・悲しい思い出・追想・快楽など

こうしてみると、確かに切ない花言葉が目立ちます。なぜこのような花言葉がついているのか、それはリコリスが咲く時期に関係しているのかもしれません。

リコリスの別名「彼岸花」

リコリスの開花時期は秋のお彼岸の頃と重なり、このことから彼岸花とも呼ばれています。お彼岸は亡くなった方を偲び、お墓参りをする時期ですよね。

そしてなぜか、お墓のそばには良くリコリスが咲いています。リコリスに寂しい花言葉が付けられているのは、このようなことが関係しているのではないでしょうか。

しかし、これはリコリス全体の花言葉です。花色によっては別の花言葉を持っているものもあるんですよ。これは、後ほどくわしく紹介しますね。

リコリスのオリジナルキャッチコピー

秋のお彼岸、思い出すのはあの人の笑顔。元気ですか?私は元気です。

類似の花言葉を持つ花はこちら

9月/9月14日/9月1日/9月22日/9月23日/9月30日/9月9日/「切ない」意味の花言葉を持つ花/「怖い」意味の花言葉を持つ花/「悲しい」意味の花言葉を持つ花/仏壇やお墓参りのために準備したい花/白い花の花言葉/赤い花の花言葉/

リコリスの花言葉に関する逸話「葉見ず花見ず」

リコリスには、彼岸花、曼珠沙華といった別名の他に「葉見ず花見ず」という珍しい別名も持っています。これはどういう意味なのでしょうか。

リコリスはとても珍しい形態をしており、葉があるときには花は咲かず、葉が枯れた後に花が咲きます。花が枯れると茎だけになり、しばらくすると葉が出てくる…というサイクルです。

葉は花を見ることは出来ず、花も葉を見ることができない、これは亡くなった方に会いたい気持ちと良く似ていますよね。

リコリスの花言葉「再会」は、リコリスの生態と、他界した人との再会を望む気持ちが隠されているようです。

何色のリコリスを選ぶ?色ごとの花言葉

リコリスは赤以外にも黄色や白の品種があり、それぞれの花言葉も持っています。お庭に植える時には、色ごとの花言葉を取り入れながら色を選んでみてはいかがですか?

赤色のリコリスの花言葉は「情熱」

リコリスといえば、やはり赤色のイメージが強いのではないでしょうか。リコリスの代表格ともいえる赤色のリコリスの花言葉は「情熱」です。

炎をイメージさせる花の形、深みのある赤い色彩、まさに「情熱」という花言葉がピッタリですね。

黄色のリコリスの花言葉は「陽気」「元気な心」

山吹色に近い、濃い黄の花色を持つリコリスは「陽気」「元気な心」という花言葉を持っています。

赤のリコリスのような妖艶さはほとんどなく、残暑を楽しんでいるようにも見える黄色のリコリスは「陽気」「元気」そのものだといえるでしょう。

白のリコリス(アルビフローラ)の花言葉は「また会う日を楽しみに」

白色のリコリス(アルビフローラ)の花言葉は「また会う日を楽しみに」。開花時期が彼岸であることから、亡くなった方との別れを意図しているのかのようにも思えます。

とはいえ、悲観的な雰囲気ではなく、前向きな気持ちが伺える花言葉ですね。秋の景色にとても良く映える白色のリコリス、お庭にもおすすめです。

どこかが違う?リコリスと似ている花

リコリスによく似ているけど、どこかが違う…そんな花を見かけたことはありませんか?ここではリコリスと間違えやすい花と、その違いや見分け方を紹介していきます。

花言葉は「華やか」ネリネ(ダイヤモンドリリー)

ネリネは、ヒガンバナ科ネリネ属の植物です。花言葉は「華やか」。リコリスよりも遅い10月~11月に開花します。

太陽の光を反射してキラキラと光る花弁を持っており、その華やかな容姿から「ダイヤモンドリリー」とも呼ばれています。

花言葉は「妖艶」キツネノカミソリ(狐の剃刀)

リコリスと同じくヒガンバナ科ヒガンバナ属に属しているキツネノカミソリリコリスよりも花数がかなり少なく、花色は朱色のみ、細めの花弁が特徴です。

花言葉は「妖艶」ですが、あまり妖艶なイメージはなく、どちらかというと可愛らしい容姿を持っています。

花言葉は「追想」ショウキズイセン(鍾馗水仙)

ショウキズイセン(鍾馗水仙)もまた、ヒガンバナ科ヒガンバナ属に属する植物です。花言葉は「追想」、別名「リコリス・オーレア」と呼ばれています。

花色は黄色のみ、花弁はひらひらと波打っており、リコリスよりも大きな花を咲かせるのが特徴です。

リコリスの球根を購入する前に注意したいこと

リコリスの球根を植える前に、また購入する前に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。あとで後悔しないよう、しっかり覚えておいてくださいね。

リコリスは縁起が悪い花?

「死人花(しびとばな)」「捨て子花」「幽霊花」「地獄花」などとも呼ばれているリコリス。地域によっては「庭に植えてはいけない」「リコリスは縁起が悪い花」という謂れもあるようです。

もちろん、科学的根拠は全くありません。しかし少しでも気になる方は、植えるか否か慎重に考える必要がありそうです。

要注意!リコリスには毒がある

リコリスの球根は、リコリンという有毒性の成分を含んでいます。経口摂取すると下痢や嘔吐といった症状を引き起こす可能性が、大量に摂取すると死に至ることがあるので注意しましょう。

また、リコリスの葉にも同様の成分が含まれています。リコリスの葉はニラと酷似しているので、誤って食さないように気を付けてください。

リコリス違い!スペインカンゾウ

日本でいうリコリス(lycoris)はヒガンバナ・曼珠沙華と認識されていますが、英語でリコリス(liquorice)といえばスペインカンゾウ(スペイン甘草)のことを指します。

日本では馴染み深い植物ではありませんが、園芸店によってはハーブ苗コーナーで販売しているところもあるようです。間違えて購入しないよう気を付けてくださいね。

リコリスの植え方・育て方

ここからは、リコリスの植え方と育て方を紹介していきます。あまり手がかかる植物ではありませんので、園芸初心者さんにもおすすめですよ。

球根の購入時期・植える時期

リコリスを植えのに適しているのは、6月~8月です。球根もその時期を狙って購入することをおすすめします。水はけが良く、半日陰~日当たりが良い場所を選びましょう。

根を下に伸ばしますので、しっかりと耕し、土を柔らかくしておきます。その際に腐葉土を混ぜておくと、根が伸びやすくなりますよ。

水やりの注意

地植えの場合、水はほとんど必要ありません。鉢植えやプランターで育てる場合は、土が乾いたらしっかりと与えるようにします。乾燥しすぎないように気を付けてください。

花が終わった後の管理

花が終わった後は、花首の部分でポッキリ折ってしまいましょう。花が終わると葉が伸びてきますが、その葉も夏には枯れて休眠してしまいます。しかし、秋が近くなるとまた茎が伸びてきて、きれいな花を咲かせてくれますよ。

リコリスの特徴や花の名前の意味・由来

では最後に、リコリスの基本情報をおさらいしましょう。併せて誕生花と名前の由来も紹介します。

基本情報(リコリスの英語)

科・目・属 キジカクシ目・ヒガンバナ科・ヒガンバナ属
和名 リコリス、彼岸花、曼珠沙華など
英語名 lycoris radiata、spider lilly、cluster amaryllisなど
開花時期 8月~10月
原産地 中国・日本・ミャンマー

参考:Wikipedia ヒガンバナより

リコリスはいつの誕生花?

リコリスが誕生花として当てられている日にちは、9月1日、9月9日、9月14日、9月22日、9月23日、9月30日になります。

リコリスの名前の由来と意味

リコリスには様々な別名があり、一部の地方だけで呼ばれている名前も含めると、その数は1000以上。日本一別名が多い花とも言われているんですよ。

この中から特に有名な名前「リコリス」「彼岸花」「曼珠沙華」「クラスターアマリリス」「ハリケーンリリー」の名前の由来をご紹介しましょう。

  • リコリス…学名「Lycoris radiata
  • 彼岸花…秋のお彼岸(秋分の日の前後3日間)の時期に咲く花だから。
  • 曼珠沙華…サンスクリット語で「天井に咲く赤い花」を表す言葉、manjusakaが語源。
  • クラスターアマリリス…cluster(クラスター)は集団、amaryllis(アマリリス)はヒガンバナ科の植物、つまり「集団で咲き誇るヒガンバナ科の花」の意味。
  • ハリケーンリリー…hurricane(ハリケーン)は台風、lilly(リリー)は百合。秋のお彼岸は台風が常陸することが多く、「台風の時期に咲く百合(に似た花)」の意味。