キャンディーのようなコロンとしたまるい形が可愛らしく、ドライフラワーにしても色鮮やかな「千日紅(センニチコウ)」。
ハーバリウムの定番の花材としても人気の花ですが、女性の憧れのシーンにも似合う、素敵な花言葉があるのをご存知でしたか?
この記事では千日紅の花言葉や、購入時のポイントなども併せてご紹介していきます。
千日紅の花言葉
ではさっそく、千日紅の花言葉について見ていきましょう。
花言葉(ストロベリーフィールドなども)
千日紅全般 | 変わらぬ愛・色あせぬ愛・不死・不滅・不朽 |
ストロベリーフィールド | 変わらぬ愛・変わらない愛情を永遠に・永遠の恋・不朽・安全 |
千日紅の花全般を表す花言葉には「変わらぬ愛」や「色あせぬ愛」などがあります。ドライフラワーにしても、美しい色を保ち続ける千日紅にピッタリな花言葉ですね。
また、千日紅の近縁種「ストロベリーフィールド」には、甘酸っぱい苺のイメージにあう「永遠の恋」や、イメージとは少し違う「安全」などの花言葉もあります。
花言葉全体を見ると、「永遠」など “いつまでも続く”という印象のものが多いですね。
千日紅の花のオリジナルキャッチコピー
この思いは変わらない。たとえどんなに時が移ろうとも。
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千日紅の花言葉に関する逸話
古くから、日本や西洋でも親しまれている千日紅ですが、「変わらぬ愛」など、花言葉に永遠を連想させる表現があるのには理由があります。
千日紅は開花時期が長く、また乾燥させても長期間美しい色を保ち続けるため、日本でも江戸時代から仏花などの切り花や、ドライフラワーとしても利用されてきました。
咲き終わっても花の形が変わらず、色も美しい状態であることから、「変わらぬ愛」「色あせぬ愛」などの花言葉がついたといわれています。
また西洋ではその特徴を生かし、ほかの花と合わせて花を乾燥させ、「永久花」として冬のインテリアにしたり、墓地に供えたりする風習があったといわれています。
日本でも、江戸時代の園芸書「花壇地錦抄」に「千日向」の名で記録があり、「ドライフラワーにすれば、冬の生け花などに使え重宝する」との内容で紹介されています。
美しく続く花色で人々の目を楽しませる千日紅は、その姿だけでなく、花言葉としても大切な人に「変わらない思い」を届けるものとして親しまれてきたのですね。
千日紅の選び方
千日紅は園芸種も含め、たくさんの種類があります。贈り物としてプレゼントしたいときには、カラフルで明るいイメージのアレンジにしてもらいましょう。
では、主に栽培や切り花として販売されている「千日紅」と「黄花千日紅」の2種類をもとに、どのようなものがあるのか見ていきましょう。
千日紅の種類(薄紫色や濃いピンク色など)
千日紅の花のように見えている部分は、実際は「苞(ほう)」というつぼみを包む葉で、本当の花の部分は苞に埋まっている小さな花になります。
花は一週間程度で枯れてしまいますが、苞は色鮮やかに残るので、長期間鑑賞を楽しむことができます。
千日紅の仲間
●千日紅(センニチコウ
紫・ピンク・白の苞を咲かせる。原種。江戸時代前期に渡来したとされる。
●ローズネオン
鮮やかな、紫に近い濃いピンク色の苞。白や薄紫(ラベンダー)色もあり。
ピンクやラベンダーなど、こちらは全体的に「可憐でロマンティックな印象」。ふんわり可愛らしいイメージに仕上がります。ウェディングなどにもピッタリですね。
黄色千日紅の仲間
●黄花千日紅(キバナセンニチコウ)
明るいオレンジ色の苞を咲かせる。原種。大正時代末に渡来したとされる。
●赤花千日紅(ストロベリーフィールド)
野イチゴのような鮮やかな赤い苞を咲かせる。
●クイズカーマイン
赤紫が鮮やかな苞に黄色の花を咲かせる。
一方こちらは、赤やオレンジなどビビットな色が多く「ポップで元気な印象」。
特にストロベリーフィールドは、名前の通り苺のようで見た目もかわいく、ドライフラワーやハーバリウムの花材としても人気。大切なお友達へのプレゼントにもおすすめです。
その他の千日紅
●ファイヤーワークス
濃いピンク色の苞に黄色の花を咲かせる。香りはスパイシー。名前のように花火のような花姿が特徴。
こちらは、ドライフラワーにすると、まるで毛糸のポンポンのようになります。アレンジメントのアクセントとしても、可愛く仕上がりますよ。
園芸店やフラワーショップなどでは、この他にもたくさんの種類を取り扱っています。お店へ出向いて、実際に確かめながら選ぶのも楽しそうですね。
千日紅の花を贈り物にするときに気をつけること
「変わらぬ愛」の花言葉をもつ千日紅は、神仏の前で行う神聖な儀式などに用いられることも多くあります。では、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
仏花として使われるケースも
千日紅の花言葉「変わらぬ愛」は、“いつまでもあなたを大切に思う”という意味も含まれ、亡くなった方へ向ける花言葉として使われることがあります。
日本でも、開花時期が長いこともあり、古くから仏花としても使われてきました。
仏花としての組み合わせは、3色では「白・黄色・紫」、5色では「白・黄色・紫・赤・ピンク」などがよいとされています。色を組み合わせて贈るときは、気を付けてくださいね。
大切な人にはスターチスの花言葉も一緒に
「色あせぬ愛」など、愛する人に永遠を誓う花言葉を持つ千日紅は、プロポーズなどの大事なシーンにもよく似合います。お友達やご家族など、大切な人に贈るのもいいですね。
花を組み合わせるなら、ピンクのスターチスがおすすめです。花言葉「永遠に変わらない」と一緒にプレゼントすれば、より一層気持ちが伝わりやすくなりますよ。
ブーケやアレンジメントにしても、スターチスの華やかさが加わり、明るく素敵な印象になります。他にもドライフラワーにできる花を加えれば、さらに長く楽しめそうですね。
このように、贈り物として色を組み合わせる場合は、違う意味になってしまわないよう注意が必要です。
千日紅の花の購入時に留意したいこと
では千日紅の花を購入するときのポイントについて、くわしく見ていきましょう。購入するときの参考にしてみてくださいね。
取り扱っている時期
千日紅はおもに5~11月に開花時期を迎えます。鉢植えなどは、その時期に合わせて咲いた花が店頭に並びます。
この時期は、生花コーナーがある一部のスーパー、園芸店、ホームセンターでも千日紅を取り扱うことがあります。
大抵の場合は、切り花などであれば通年で取り扱いがあります。
ブーケ(花束)にするかアレンジメントにするか決めよう
千日紅の花を添えたブーケ(花束)やアレンジメントを買いたい場合、フラワーショップなどのお店の方に、どちらを作りたいのか相談してみましょう。
イメージなどが決まっている場合は、入れてほしい花や、リボンなどの包装用の素材をあらかじめ伝えておきます。
自分で選ぶのは自信がないという場合は、色や用途を伝え、店員さんにおまかせで作ってもらうと安心です。プレゼントする方の大体のイメージも伝えておくと、より良いですよ。
お店によっては、メッセージカードや小さなぬいぐるみや、キャラクターのピックなども添えることもできます。希望がある場合は、お店の方に直接相談してみましょう。
千日紅の保管方法
千日紅の花をプレゼントされたら、どのように保管すれば良いのでしょうか。
花束(ブーケ)の保管方法
プレゼントとしてブーケをいただいたら、まずは包装してある素材をはずします。次に、以下の方法で水揚げをしてから花瓶などに飾っておくと、長く楽しめますよ。
水切り
- 茎を水につけ、切り口から3~5センチの部分を水の中で斜めに大きくカット。
- しばらくそのままつけておく。
湯揚げ
- 新聞紙から約10㎝茎が出た状態になるよう、花を包む。
- 鍋などに60~80℃の湯を1~1.5㎝くらい張って茎をつける。
- そのあと10秒くらいつけて、茎の色が変わったら取り出す。
- 新聞紙をまいたまま、全体の半分以上が水につかるように1時間以上つけておく。
ドライフラワーを作ってみよう
千日紅なら、簡単にドライフラワーを作れます。記念に作るのも素敵ですね。
【作り方】
- 茎を長めにカットし切り口近くを輪ゴムなどでまとめ、小さな花束にします。
- 風通しの良い日陰の場所で、逆さまの状態にしてつるしておきます。
- 自然の状態で1~2週間ほど乾燥させればできあがり。
- きれいな色を保つためにも、新鮮なものを使いましょう。
- より早く乾燥するように、苞の根もと以外の葉は取り除きましょう。
- 変色の原因になるので、乾燥させる場所は日かげでおこないましょう。
さらに長く楽しみたい場合は、プリザーブドフラワー加工がおすすめです。フラワーショップなどでも取り扱っている場合があるので、お店の方に相談してみてくださいね。
千日紅の特徴や花の由来
千日紅の花の基本情報です。
基本情報
目・科・属 | ナデシコ目・ヒユ科・センニチコウ属 |
和名・洋名 | 千日紅(センニチコウ)・Globe amaranth |
開花時期 | 5~11月 |
原産地 | 熱帯アメリカ・南アジア |
参考:Wikipedia センニチコウ、花時間 より
豆知識:センニチコウ属について
センニチコウは、学名を「Gomphrena globosa」といい、属名の「Gomphrena」はギリシア語でケイトウなどのヒユ科の植物のことを表します。
「globosa」は、ラテン語の「球形の」という意味で、よって千日紅は「丸いケイトウ」の意味になります。
千日紅の花の誕生花と名前の由来
千日紅の花が、誕生花としてあてられている日付はこちらになります。
8月14日、9月22日
名前の由来
百日咲き続けるといわれる「百日紅」よりも長く咲くことから、“長い”という意味の「千」がつく「千日紅」が、和名としてついたといわれています。