早春に春の訪れを告げてくれる菜の花は、明るい黄色の花色がとても魅力的な花ですよね。
寒い冬から次第に暖かくなる春先に、一面の菜の花畑を見かけると「ようやく春が来て暖かくなったんだなぁ…」と感慨深く、幸せな気持ちになりませんか?
菜の花にはそんな明るく幸せな気分を反映した、イメージそのままの花言葉がつけられているんですよ。
黄色のイメージの強い菜の花ですが、実は白や紫色もあることをご存じですか?
今回は、贈り物にもぴったりな菜の花の花言葉や、粋なプレゼントの方法、育て方などをご紹介します。
菜の花の代表的な花言葉「快活」「明るさ」「小さな幸せ」
それではさっそく菜の花の花言葉を見てみましょう。
菜の花全般の花言葉 | 快活・活発、小さな幸せ、明るさ、競争、財産 |
白い菜の花(大根の花)の花言葉 | 純白、適応力 |
紫の菜の花の花言葉 | 優秀、聡明、知恵の泉 |
菜の花の花言葉は明るい黄色のイメージぴったりの、明るく前向きな花言葉が多いですね。それぞれの花言葉の由来をお伝えしますね。
快活・活発という花言葉
春の暖かくなる頃に黄色の花を咲かせる菜の花の、明るく元気な様子をイメージしている花言葉といえるでしょう。
また、菜の花は食用としていろいろな料理に活用されてテーブルに並びます。これらの料理を食べた人たちを、元気にしてくれることから由来しています。
小さな幸せという花言葉
菜の花はとても身近な花であり、ひとつひとつの花がとても小さく密集しています。そのため、小さな幸せという花言葉がつけられました。
明るさという花言葉
菜の花の黄色は太陽に例えられることもあり、太陽の明るさをイメージして「明るさ」という花言葉がつけられています。
その他にも、黄色く染まった菜の花畑を見ていると、菜の花の香りに包まれ明るい気分になれることから、明るさという花言葉がつけられました。
このように明るく元気な花言葉が多い菜の花ですが、「競争」「財産」というちょっと変わった花言葉もつけられています。
競争・財産という花言葉
菜の花は背の高い植物なので、たくさん群生して競い合っているようにも見えますよね。このような光景から「競争」という花言葉がつけられました。
菜の花の黄色は、風水では金運を表す色とされています。そのため、菜の花畑は黄金が広がった光景=財宝のように見えることから、財産という花言葉がつけられました。
白い菜の花の花言葉
菜の花といったら黄色だけではないの?と思うかもしれませんね。しかし、菜の花には白い花も存在するのです。
白い菜の花の花言葉は「純白」「適応力」です。純白は白そのもののイメージですよね。白い菜の花は黄色の菜の花と同じくアブラナ科の植物で、大根の花として咲いています。
大根はさまざまな料理に使われることが多く、それぞれに適応して利便性があります。そのため「適応力」という花言葉がつけられたのですね。
オリジナルキャッチコピー
黄色の群れなす背の高い花穂は 誰の心の奥も明るい光で照らす
類似の花言葉を持つ花はこちら
2月/2月24日/2月6日/3月/3月10日/3月16日/3月1日/3月27日/3月7日/4月/4月1日/「優しさ」を意味する花言葉を持つ花/「友情」を意味する花言葉を持つ花/「幸せ」を意味する花言葉を持つ花/友人の日頃のプレゼントに贈りたい花/恋人やパートナーに贈りたい花/白い花の花言葉/
菜の花の花言葉に関する逸話「諸葛菜」
菜の花には黄色や白だけではなく紫色もあり、紫色の菜の花の花言葉は「優秀」「聡明」「知恵の泉」とされています。そして花言葉の由来には、非常に興味深い逸話があるんですよ。
紫色の菜の花は「ムラサキハナナ」と呼ばれている、中国産のアブラナ科の植物です。
この花には「諸葛菜」という別名もあるのですが、これは三国志でお馴染みの諸葛孔明が、戦場で食料として植えたといわれていることから由来します。
二度と戦争を繰り返さないという願いを込めて「平和の花」「ピースフラワー」とも呼ばれています。菜の花の落ち着いた花言葉も、諸葛孔明が広めたとされているんですよ。
菜の花はどんな花?
黄色の花色が印象的な菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花の総称のことです。
花が咲いてしまうとほろ苦い味になってしまうため、花が咲く前のつぼみや茎、若葉などを調理することでおいしく頂くことが出来ます。
つぼみの状態の菜の花をおひたしやパスタにすると、春の香りも楽しめて見た目も味も絶品ですよね。
このように菜の花には、食用を目的とした「ナバナ」や、菜種油の原料にするための「ナタネ」などがあります。耐寒性があるので、日当たりの良い場所で育てることで冬の間も枯れることなく育つんですよ。
歴史上の人物に愛された菜の花「菜の花忌」
黄色く鮮やかな色が、明るく優しい気持ちにさせてくれる菜の花は、歴史上のさまざまな人物に愛されたといわれています。
ここでは千利休の話についてご紹介します。
千利休は生前とても菜の花を愛していました。
彼が亡くなった3月から4月にかけて、茶の湯の世界では彼を偲ぶお茶会が開かれていたのですが、その席では決して菜の花を飾らなかったそうです。
菜の花の「菜」の字は名付けに大人気!
女の子の名付けで、花の名前をつけることは良くありますよね。菜の花も例外ではなく菜の花の「菜」の字は、保険会社の名前ランキングでも常に上位にランクインしています。
よく見かけるのは「菜緒」や「菜々子」「菜摘」「優菜」「愛菜」などがあって、どれも可愛い名前ですよね。菜の花には、明るく幸せになれそうな花言葉がつけられているのも、人気の秘密でしょう。
花言葉を添えて!菜の花の粋な贈り方
菜の花をプレゼントとして贈るときの、粋な贈り方をご紹介します。
大切な人に小さな春をプレゼント
菜の花を花束にして贈ることは、あまりないかもしれませんね。しかし、菜の花畑で摘んだ菜の花をあつめて、リボンをつけてラッピングするだけでも、春の訪れを告げる素敵なプレゼントになりますよ。
贈られた相手は、おうちに訪れた「小さな春」の花束に喜んでくれること間違いなし!その際は菜の花の花言葉「小さな幸せ」を添えてプレゼントしてあげてくださいね。
菜の花と桜がきれいな旅行をプレゼント
菜の花をプレゼントする方法として、菜の花を見る旅行をプレゼントするという方法も粋ではないでしょうか?
菜の花の黄色と、桜のピンクのコントラストが美しい名所はたくさんあるんですよ。また、桜の花言葉は「優美な女性」「純潔」ですので、菜の花と一緒に贈ると喜ばれそうですね。
菜の花と桜がきれいな各地の名所
・千鳥ヶ淵(東京都)・熊谷桜堤(埼玉県)・幸手権現堂桜堤(埼玉県)・三浦海岸の河津桜(神奈川県)・小湊鉄道(千葉県)・菜の花ロード(秋田県)・佐奈川堤(愛知県)・赤城南面千本桜(群馬県)・石舞台古墳(明日香村/奈良県)
お庭を一面の黄色に!菜の花の育て方
種から育てた菜の花を、プランターやお庭に植えて春の訪れを感じてみませんか?春の花の寄せ植えをプレゼントしても素敵ですよね。
種からでも簡単に育てられますので、順を追って菜の花の育て方をご紹介します。
菜の花のきれいな季節は?種まきのやり方
菜の花の開花時期は2月~5月です。春先に菜の花を楽しむために、種まきは9~10月に直まきで行います。発芽温度は20度前後です。
プランターの場合は10cm~20cmの間隔、庭植えの場合は15cm~30cm間隔になるように、指で種まき用の穴を開けて種を4~5粒ほどまきます。
菜の花の用土は何がいい?
菜の花は弱酸性の土を好み、水はけと水持ちのバランスが良い土だと良く育ちます。市販の培養土でも大丈夫ですが、自分で配合する場合は赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で作りましょう。
庭植えの場合は、植え付けの2週間前くらいに苦土石灰を混ぜるようにしてください。
菜の花の肥料・水やりの頻度は?
菜の花は、植え付けの前に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。株が成長して花が咲き出したら、1週間に1度液体肥料を与えると花つきが良くなります。
庭植えの場合は、1週間前に堆肥と化成肥料を散布して耕しておくといいでしょう。
水やりですが、プランターの場合は土の表面が乾いたときにたっぷり与え、庭植えの場合は特に必要ありません。
菜の花の特徴や花の名前の意味・由来
それでは最後に、菜の花の基本情報や誕生花、名前の意味や由来をご紹介します。
基本情報
目・科・属 | アブラナ目・アブラナ科・アブラナ属 |
和名・洋名 | 菜の花・Canola flower(アブラナ)Field mustard(カラシナ) |
開花時期 | 2月~5月 |
原産地 | 南ヨーロッパ、東アジア |
菜の花が誕生花となっているのはいつ?
菜の花の誕生花としてあてられている日にちは、2月6日、2月24日、3月1日、3月7日、3月10日、3月16日、3月27日、4月1日です。
菜の花の名前の意味や由来!和名と英語
菜の花は昔から観賞用だけではなく、食用としても利用されてきました。菜の花の「菜」という文字は「食用」という意味があることから、「食用の花」という意味になります。
ご飯と一緒に食べるおかずのことを総称して「惣菜」と呼びますよね。これにも「菜」という文字がついています。
ちなみに観賞用の花として楽しめる菜の花は「花菜(ハナナ)」と呼ばれ、食用として楽しめる菜の花は「菜花(ナバナ)」と呼ぶことで区別されています。
菜の花の英名はいくつかありますが、その中でも私たちが親しみやすいのは「Canola flower」でしょう。これは「Canola(キャノーラ)=菜種(油)」から由来しています。
また、菜の花の中でも野生化したものは「カラシナ」と呼ばれ、英語で「Field mustard」と呼ばれます。これは、マスタードをこぼしたように、辺り一面が黄色に染めることから由来しています。