花言葉

アイリス(西洋菖蒲)の花言葉の意味・由来・誕生花

アヤメの仲間の総称は、英語や学名ではアイリス。アイリスの仲間には、アヤメ(文目)やカキツバタ(燕子花)のような日本古来のもの以外に、ヨーロッパ原生の西洋菖蒲があります。

日本で「アイリス」と言った場合、欧米で作りだされた園芸品種を指し、ダッチアイリスやジャーマンアイリスなどの品種のことです。

この記事では、そんなアイリスの花言葉や特徴について述べながら、またその由来や逸話などもご紹介します。

アイリス(西洋菖蒲)の花言葉


それではさっそくアイリスの花言葉を見ていきましょう。

アイリスの代表的な花言葉は「恋のお使い」「吉報」

アイリスの花全般の花言葉 恋のお使い、恋のメッセージ、私はあなたを愛します、雄弁、良き便り、消息、あなたを大切にする、吉報、メッセージ、愛、希望、私は燃えている、あなたを幸せにします

アイリスの花全般をあらわす言葉には、「恋のお使い」「吉報」「雄弁」などがあります。

アイリス(西洋菖蒲)(せいようあやめ)の花言葉は怖い?

アイリスを贈り物などにする場合、気になるのが「怖い」「不吉な」意味の花言葉があるかどうか。調べたところ、アイリスには、前向きな花言葉が多く、心配するような怖い意味はありませんでした。安心して贈って下さいね。

アイリスの花のオリジナルキャッチコピー

虹の女神の名を持つ花は、良き便りを届ける恋の使者

類似の花言葉を持つ花はこちら

3月/3月5日/4月/4月17日/5月/5月10日/「好き」という意味の花言葉を持つ花/「希望」を意味する花言葉を持つ花/「幸せ」を意味する花言葉を持つ花/「恋」を意味する花言葉を持つ花/「愛」を意味する花言葉を持つ花/

アイリスの花言葉に関する逸話


アイリスの花言葉「良き便り」「恋のお使い」「メッセージ」などの由来には、こんな逸話があります。

太陽神ゼウスの妻・ヘラにかわいがられていた侍女イリスは、その美しさをゼウスに見初められて、求愛されます。何度断ってもしつこくせまるゼウスに困ったイリスは「どこか遠くに行かせてほしい」とヘラに頼みました。

願いを聞き入れたヘラは、七色の首飾りをイリスに与えて、神の酒を三滴、イリスの頭に振りかけたのです。このとき、酒のしずくが地上に落ちて、虹のように色鮮やかなアイリスの花が咲いたとされます。

イリスは虹の女神に姿を変え、オリュンポスの神々の仲間入りをしました。虹の大きな橋を渡って、神々の意思を地上の人間に伝える使者の役割を果たしたのです。

花言葉の「良き便り」「メッセージ」などは、イリスが虹を渡って届けた便りにちなんだもので、アイリス(アヤメ)の仲間共通の花言葉です。また、イリスは愛の神エロスの母としても知られており、そこから「恋のメッセージ」「恋のお使い」の花言葉になったとも言われます。

アイリス(西洋菖蒲)の品種と花言葉


アイリスは園芸上、球根アイリス(鱗茎種)と根茎アイリス(根茎種)の2種に大きく分類されます。

ダッチアイリスなどの球根アイリス

ダッチ・アイリス、イングリッシュ・アイリス、スパニッシュ・アイリス、レティキュラタ・アイリスなどの品種があります。花が咲いた後に葉は枯れ、休眠中は根がないのが特徴。球根アイリスの代表種は「ダッチアイリス」です。

●ダッチアイリス
球根アイリスの代表種で、1900年代初期にオランダで、スパニッシュアイリスに様々な種を掛け合わせて作出された品種です。切り花は世界中で一番多く出回っています。

・学名:Iris × hollandica
・英名:Dutch iris
・和名:オランダアヤメ(阿蘭陀菖蒲)
・開花期:4月~5月
・原生地:ヨーロッパ南部・地中海沿岸
・花色:紫、青、黄色、オレンジ、赤、ピンク、白など様々
・花言葉:使命、伝令

●レティキュラタ・アイリス
・学名:Iris reticulata
・英名:Dwarf iris、Netted iris
・和名(流通名):ミニアイリス、小町菖蒲(コマチアヤメ)
・開花期:2~3月
・原生地:コーカサス、イラン、トルコ、ロシア
・花色:紫、青
・花言葉:恋のメッセージ、希望

ジャーマンアイリスなどの根茎アイリス

代表的なものにジャーマン・アイリス、キショウブなどがあります。ハナショウブ、アヤメ、カキツバタなどの日本のアヤメ類もここに含まれます。

●ジャーマンアイリス
根茎アイリスの代表種で、アイリスの仲間を交雑させて作出。1800年代にドイツやフランスで品種改良され、現在はアメリカで多くの品種が生み出されています。レインボー・フラワーといわれるほど、多くの花色を持ちます。

・学名:Iris germania
・英名:German iris
・和名:ドイツアヤメ(独逸菖蒲)
・開花期:5月~6月
・原生地:ヨーロッパ
・花色:紫、青、白、黒、赤など様々
・花言葉:豊満、情熱、燃える思い

●ルイジアナアイリス
アメリカの湿地に自生するチャショウブを中心に交配された、湿地を好む園芸品種。チャショウブは、茶褐色(赤銅色)の花色が珍重され、和の雰囲気もあることから、日本でも人気。

・学名:Iris fulva
・英名:Copper iris
・和名:チャショウブ(茶菖蒲)
・開花期:4月~5月
・原生地:アメリカミシシッピー州の湿地
・花色:赤銅色、黄色、紫、青紫、ピンク、赤
・花言葉:伝言、優しさ

大人気のジャーマンアイリスとダッチアイリスの育て方


アイリスは、植えっ放しでも毎年花を咲かせてくれる、手間のかからない花です。特に人気の高いジャーマンアイリスとダッチアイリスの二つの育て方をご紹介します。

ジャーマンアイリスとダッチアイリス、どちらを育てる?

豪華な花のジャーマンアイリス、繊細な花のダッチアイリス、どちらが好みですか?それぞれの特徴や栽培のポイントを見てみましょう。

●ジャーマンアイリス
良い香りのする大型の花が特徴。花色や品種が多彩で、アイリスの中では最も豪華で優美な品種。暑さ寒さに強く丈夫。乾燥を好みます。

●ダッチアイリス
花びらが細目でシャープで繊細な印象。寒さの中で冬越しすることで、花芽が分化。植付け後は必ず真冬も戸外で管理すること。過湿と多肥には注意。

開花の時期

アイリスの開花時期は、5月~6月です。

アイリスの育て方

●植付け
時期・・・真夏を避けた6月か、9~11月がが適しています。
日当りと水はけのよい場所に植えます。
ジャーマンアイリス・・・過湿を嫌うので、盛り土をして浅めに植えます。
ダッチアイリス・・・地植えは5cm程の深さで植え付け。鉢植えは地植えより浅めに。鉢は深めのものを準備。

●土・肥料
土・肥料
水はけのよい土を好みます。赤玉土7:腐葉土3の培養土を使用。酸性を嫌うので、地植えの場合も苦土石灰で酸性を中和させます。
植え付ける時に元肥として緩効性の肥料を土に混ぜます。3~6月ごろに、液肥を月一回与えますが、肥料は与え過ぎないようにしましょう。

●水やり
植付け直後はしっかり水やりすること。過湿は厳禁なので、水をやり過ぎないように注意。
鉢植え・・・土の表面が乾いてから、たっぷりと水やりしてください。
地植え・・・根付いた後は水やり不要。

アイリスを育てるポイントは?

過湿厳禁。乾かし気味に育て、水をやり過ぎないこと!

・地植えの場合は酸性を中和する

ジャーマンアイリスは浅めに植えること

ダッチアイリスは戸外で冬越しること

アイリスと一緒に、素敵な花言葉のブーケを贈ろう


情熱的な恋をイメージする花言葉を多く持つアイリス。同じように素敵な恋の花言葉を持つ花と一緒に贈ってみましょう。

アイリスと同じ花言葉を持つアネモネとトルコ桔梗

アネモネとトルコキキョウは、どちらも相手を想う、愛するという意味の花言葉を持ちます。

●アネモネ
キンポウゲ科の多年草(球根植物)で、春先に赤や青などの鮮やかな色の花を咲かせます。

学名:Anemone coronaria
和名:紅花翁草、花一華、牡丹一華
開花期:2月~5月
花言葉:あなたを愛します、はかない恋、真実

●トルコキキョウ
リンドウ科の多年草(または一年草)で、初夏から夏に紫や白、ピンクの花を咲かせます。

学名:Eustoma grandiflorum
和名:土耳古桔梗
開花期:5月~7月
花言葉:優美、希望、あなたを思う

日本に自生するアイリスの仲間の花言葉


アイリスの仲間は、アヤメやカキツバタ、ハナショウブなど、日本原生の植物がたくさんあります。開花の早い順に見て行きましょう。

アヤメの花の特徴・漢字・英語名と花言葉

アヤメは、小さめの花の外花被片に網目模様があり、乾いた場所に咲くのが特徴。

●アヤメ
開花期:5月
花色:紫、白
漢字名:文目
英語名:Siberian iris
花言葉:優雅な心、嬉しい知らせ、神秘的な人

カキツバタの花の特徴・漢字・英語名と花言葉

カキツバタは、外花被片に白い斑紋が入り、水辺に咲くのが特徴。

●カキツバタ
開花期:5~6月
花色:紫、白、青
漢字名:燕子花、杜若
英語名:Rabbit-ear Iris
花言葉:幸福、贈り物、幸運は必ず来る

ハナショウブの花の特徴・漢字・英語名と花言葉

ハナショウブは、大きめの花の外花被片に黄色い斑紋があり、湿地に咲くのが特徴。

●ハナショウブ
開花期:6月
花色:紫、白、桃、青など。
漢字名:花菖蒲、玉蝉花
英語名:Japanese water iris
花言葉:優しさ、信頼、優雅

アイリス(西洋菖蒲)の特徴や花の名の由来


アイリスの花の基本情報です。

基本情報

目・科・属 キジカクシゲ目・アヤメ科・アヤメ属
学名 Iris
開花の季節 4月から6月(秋に咲くものもあり)
原産地 ヨーロッパ、コーカサス、西アジア、アメリカ

参考:Wikipedia アヤメ属 より

誕生花と名前の由来

アイリスの花が誕生花として当てられている日付はこちらになります。

3月5日、4月17日、5月10日の誕生花

アイリスの花の名前の由来

  • 花の名前は、属名Irisの英語での読み方です。属名は、ギリシャ語のiris(虹の意)に由来。虹のように多くの色を持つ花の美しさから名付けられました。

以上が、アイリスの花の名前の由来です。