花言葉

ダフネ(沈丁花)の花言葉の由来・意味・誕生花

冬の終わりと春の訪れを爽やかな香りでお知らせしてくれる花木、沈丁花(ダフネ)。

小さくて可愛らしい花から放たれる香気はとても強く、昔から「日本の三大香木」のひとつとして愛されてきました。

そんな沈丁花の花言葉はとても数が多く、その中には縁起の良い言葉と悪い言葉が併存していることを知っていますか?

沈丁花の花言葉と由来となった逸話、あわせて育て方や誕生花などを紹介していきます。

沈丁花(ダフネ)の花言葉

ではさっそく、沈丁花の花言葉をみていきましょう。

沈丁花(ダフネ)の花言葉

沈丁花の縁起の良い花言葉 栄光、永遠、不老長寿、不滅、不死、信頼
沈丁花の縁起の悪い花言葉 実らぬ恋
その他の花言葉 歓楽、青春の喜び、楽しみ、甘美な思い出、自然美

沈丁花の縁起の良い花言葉には「栄光」「永遠」「不老長寿」「不滅」「不死」「信頼」があります。

冬でも落葉せず、葉が青々と育っている姿がこれらの花言葉の由来となっています。

また、縁起が良いとまでは言えませんが、「歓楽」「青春の喜び」「楽しみ」「甘美な思い出」「自然美」という花言葉もついています。

一方で「実らぬ恋」という悲しい花言葉も併存しています。これらの花言葉には、あるギリシャ神話が関係しているようです。詳しくは後述する「花言葉に関する逸話」で解説していきます。

こんなにある!沈丁花の別名

日本では沈丁花、またはチンチョウゲという名前が一般的ですが、他にもDaphne(ダフネ)、瑞花(ズイコウ、ズイカ)、輪丁花(リンチョウゲ)という別名があります。

Daphneは沈丁花の英語名瑞花は漢名であり、輪丁花は毬のように丸く咲く沈丁花の容姿から付けられた異名となっています。

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類似の花言葉を持つ花はこちら

12月/12月15日/12月24日/1月/1月16日/2月/2月10日/2月23日/3月/3月15日/3月16日/3月1日/3月21日/「失恋」を意味する花言葉を持つ花/「恋」を意味する花言葉を持つ花/「死」という意味を含んだ花言葉を持つ花/「永遠」を意味する花言葉を持つ花/ガーデニングに使いたい花/庭に植えたい木/記念樹にしたい木/

沈丁花(ダフネ)の花言葉に関する逸話「アポロンとダフネ」

沈丁花の花言葉は「アポロンとダフネ」というギリシャ神話が由来となっています。その一部を抜粋して紹介します。

アポロンとダフネの恋物語

【登場人物】

  • アポロン…戦の神・太陽神
  • ダフネ…ペーネオイスの娘
  • ペーネオイス…川の神・ダフネの父親。
  • エロス…キューピット・女神アフロディーテの息子

ここは古代ギリシアのオリンポス山。エロスが小さな弓矢で遊んでいたところに、戦の神・アポロンが通りかかります。

戦の神であり弓矢の名手でもあったアポロンは、その小さな弓矢を揶揄し、からかいました。

それに気を悪くしたエロスは、手元にあった金の矢をアポロンに、鉛の矢を付近にいた美しい娘・ダフネに放ちます。

その金の矢には恋の魔法が、鉛の矢には拒絶する魔法が込められており、アポロンはダフネに恋をし、ダフネはそんなアポロンを拒絶し始めたのです。

毎日のように猛アプローチするアポロンと、アポロンを避けるダフネ。

ある日、アポロンに追われたダフネは、父親・ペーネオイスの元に逃げ込み、助けを求めました。「自分の姿を変えてでも、この男から逃れたい!」と。

ペーネオイスは願いを受け入れ、娘のダフネを月桂樹へと変えてしまいます。

アポロンは嘆き悲しみ、「少しでもダフネを身近に感じたい」と月桂樹の葉で冠を作り、一生を終える最期まで冠をかぶり続けました。

沈丁花の花言葉の由来は?

沈丁花の花言葉「実らぬ恋」はこの「アポロンとダフネ」の神話が由来となって付けられました。

また、「歓楽」「青春の喜び」「楽しみ」「甘美な思い出」には恋をするアポロンの様子が、「自然美」はダフネの美しさが表現されています。

とはいえ、神話に沈丁花は出てきません沈丁花の葉と月桂樹の葉が良く似ていることで、月桂樹と同じ神話が用いられたようです。

贈り物にもおすすめ!沈丁花(ダフネ)の種類

日本で栽培されている沈丁花の品種は主に3種類。色別の花言葉は無く、どれも同じ花言葉が付けられています。それぞれの品種の特徴を紹介します。

通常の沈丁花

一般的な沈丁花は、花びらには厚みがあり、外側が紅色で内側が白色をしています。2色のコントラストが美しい沈丁花です。

白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)

名前の通り、花に紅色が無く白色一色の沈丁花・白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)。真っ白な花が緑の葉に良く映えます。

覆輪沈丁花(フクリンジンチョウゲ)

葉の縁に黄色の斑が入っているのが覆輪沈丁花(フクリンジンチョウゲ)。花が咲いていない時期にも葉色を楽しむことができる種です。

香りを楽しむ三大香木とは?庭木にもおすすめ

日本には「三大香木」と呼ばれている樹木があります。ひとつは沈丁花。では、残りの2つはいったい何でしょうか?花言葉と共に紹介します。

花言葉は「謙虚」「初恋」金木犀(キンモクセイ)

  • 開花時期:9月~10月
  • 花色:オレンジ色

秋に香りが楽しめる金木犀(キンモクセイ)の花言葉は「謙虚」「初恋」。沈丁花よりも小さい花をたくさん咲かせ、甘く濃厚な香気を放ちます。

花言葉は「喜びを運ぶ」梔子(クチナシ)

  • 開花時期:6月~7月
  • 花色:白

初夏に香りが楽しめる梔子(クチナシ)の花言葉は「喜びを運ぶ」「とても幸せです」。初夏に白い花が、秋には赤い実が楽しめます。

沈丁花(ダフネ)の購入・育て方のポイント

沈丁花を購入・育てるにあたり、押さえておきたいポイントを紹介します。

沈丁花が出回る時期・植え付け時期

沈丁花の苗は通年購入可能です。おすすめの植え付け時期は3月下旬~4月半ば、または9月下旬~10月半ば。この時期に購入すると、直ぐに植え付けることができます。

植え付けに適した場所は、西日を避けた日当たりが良い場所~半日陰です。日光が当たらないと花付きが悪くなります。

また、沈丁花は移植や植え替えをされるのが苦手です。あらかじめ植える場所はしっかりと考えておきましょう。

沈丁花の水やり・肥料

花や新芽を付ける春と地中が乾燥しやすい夏は、水枯れしないよう毎日しっかりお水を与えましょう。秋・冬は自然の雨水だけで大丈夫です。

肥料は春と秋に与えます。1回目は花が咲き終わった後、2回目は翌年の準備を始める初秋(9月頃)に、それぞれ緩効性肥料を与えるようにしましょう。

花が咲いたら切り花に!

とても良い香りがする沈丁花。お庭だけで楽しむのはもったいないですよね。

沈丁花の花が咲いたら、切り花や生け花にしてお部屋や玄関に置いておくと、家の中でも香りを楽しむことができますよ。

有毒性!沈丁花の樹液と赤い実に注意

日本国内に植えられている沈丁花はほとんどが雄株なので、結実することはありません。しかし、ごくまれに赤い実を結実させることがあります。

この赤い実には有毒成分が含まれていますので、誤って食さないよう充分注意が必要です。

同じように、沈丁花の枝に含まれる樹液も有毒性です。かじったりしないよう気を付けてください。

沈丁花(ダフネ)の特徴・名前の由来・誕生花

最後に沈丁花の特徴や基本情報、名前の由来、誕生花を紹介します。

沈丁花(ダフネ)の基本情報・英語名

目・科・属 フトモモ目・ジンチョウゲ科・ジンチョウゲ属
和名・英語名 沈丁花、ダフネ・Daphne
開花時期 2月~4月
原産地 中国南部

参照:Wikipedia ジンチョウゲ

沈丁花(ダフネ)はいつの誕生花?

沈丁花が誕生花としてあてられている日にちは、1月16日、2月10日、2月23日、3月1日、3月15日、3月16日、3月21日、12月15日です。

また、白の沈丁花のみ12月15日、12月24日の誕生花にあてられています。

沈丁花(ダフネ)の名前の由来

沈丁花の名前の由来は、

  • 花の香りが沈花(ジンコウ、良い香りがする樹木)の香りと似ていること
  • 花の容姿が丁子(チョウジ・チョウジノキ、香辛料・クローブの原料となる樹木)の花と似ていること

この2つが合わさって、沈丁花という名前が付けられました。