ふわりと漂う良い香りと、華やかな花姿が印象的なストックの花。
ウェディングブーケやアレンジメントでも人気のある花ですが、素敵な花言葉があるのをご存知でしたか?
この記事ではストックの花言葉や、選び方のポイントも併せてご紹介していきます。
ストックの花言葉
ではさっそく、ストックの花言葉について見ていきましょう。
花言葉
ストック全般 | 愛の絆・永遠の美・求愛 |
白 | 思いやり |
赤 | 私を信じて |
紫 | おおらかな愛情 |
ピンク | ふくよかな愛情 |
黄色 | さびしい恋 |
ストックの花全般をあらわす花言葉には「永遠の美」があります。花の寿命が比較的長めで、美しい花姿を長く楽しめるストックの花にピッタリな花言葉ですね。
色別にみると、「思いやり」というやさしい花色の雰囲気にあった花言葉もあります。
花言葉全体を見てみると、互いの関係をしっかりつなぐような表現が多い印象ですね。
ストックの花のオリジナルキャッチコピー
どんな時でも信じている ふたりの間の強い絆を
類似の花言葉を持つ花はこちら
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ストックの花言葉に関する逸話
結婚式のような「人生においての大切なシーン」でも使われるストックの花。その花言葉として「愛の絆」という“信じあう愛”を連想させるものがあるのには理由があります。
ストックの花とよく似た「ニオイアラセイトウ」という同じアブラナ科の花があり、ストックの花言葉はこれに関係があると言われています。
「ニオイアラセイトウ」は見た目がよく似ていますが、属名が異なります。ストックの花は「アラセイトウ属」、ニオイアラセイトウは「エリシマム属」に分類されます。
そしてこの属名になった「エリシマム(ニオイアラセイトウ)」の花には、ストックと同じ花言葉の由来になったエピソードがあるとされています。
エピソード1:エリシマム(ニオイアラセイトウ)
時は14世紀、スコットランドでのことです。ある国の若い貴族と恋に落ちたお姫様は、別の男性との結婚を希望していた父親に反対され、城に閉じ込められてしまいました。
お姫様は、愛を貫こうと城を抜け出し若者と駆け落ちをしようとしますが、悲しいことに、ロープをつたい城壁を降りる途中ロープがほどけ、お姫様は転落死してしまいます。
恋人を失った若者は、吟遊詩人になりヨーロッパ中をさまよい歩きました。若者は、ニオイアラセイトウを見るたびお姫様を思い出し、手折って帽子につけたといわれています。
このエピソードが基になり、ニオイアラセイトウの花言葉「愛の絆」がついたといわれています。
この2つの花は見た目もよく似ており、18世紀に植物の科学的な分類がされるまでは仲間とみられていたそうなので、花言葉とも関係があるのでしょう。
一説によると、ストックの花言葉「愛の絆」「私を信じて」は、前述の逸話が由来になっているといわれています。
エピソード2:男性の帽子
また、かつてのフランスでは、理想の女性に出会った男性が「一途に思い続ける」意思表示をするために、「ストック」の花を帽子の中に入れて歩いたとされています。
こちらは、真っすぐに伸びたストックの花姿に関連したものですが、ニオイアラセイトウの逸話の中の「恋人を一途に思い続け、花を帽子につけた」若者の姿とも重なります。
このように、「ストック」は“記憶に残る想い”を花言葉に載せ、現在まで親しまれてきたようです。
ストックの選び方のポイント
実は「ストック」の野生種は、フラワーショップで見かけるような華やかな印象とは異なり、大根の花のような十字の形にシンプルな形の花びらがついたものになります。
現在では品種改良も進み、日本のストックの品種の数は世界トップといわれるほどになっています。
咲き方にも種類があるので、贈り物にする時は、好みの咲き方で選んでみるのも楽しいですよ。では、どのようなものがあるのか見ていきましょう。
咲き方
●一重咲き
花びらが十字の形に4枚ついたもの。八重と比較すると可憐な印象。
鉢植えでも、他の花と合わせた時に主張しないので合わせやすい。
●八重咲き
花びらが重なって咲き、一本でも豪華な印象。
切り花はウェディングブーケはもちろん、仏花としてもよく使われる。
品種
●一本立ち(スタンダード)系
字のごとく、しっかりとした一本の茎に花がつくタイプ。
花持ちも良く、茎もしっかりとしている「アイアンシリーズ」の品種は、切り花として最も活用されている。
ストックの凛とした花姿を際立たせたいアレンジの時に。
●分枝(スプレー)系
一本の茎に対し、3~5本枝分かれをして花がつくタイプ。
一本でもボリュームが出るので、ブーケやアレンジメントを作るときにも。ふんわりとしたストックの可愛らしさを出したいアレンジの時に。
ほかの花言葉と合わせて素敵な印象にしよう!
ストックだけでも素敵な花言葉ですが、贈り物にする時は、目的にあった別の花言葉を一緒に添えるとさらに素敵な印象です。
ガーベラの花言葉:「希望」
花全般の花言葉は「希望・前向き・美しさ」。幸福感いっぱいの花姿に加え、全体や色別で見ても、花言葉に希望があふれる意味のものが多いとされるガーベラ。
ウェディングやプロポーズでの大切なシーンにも合う組み合わせです。
カーネーションの花言葉:ピンク「温かな愛情」
ピンクは他に「感謝の心」。他のおすすめの花言葉は、赤の「愛・感動」。就職や結婚で遠く離れて暮らしているご家族に。優しげな花姿が贈った方にも喜ばれるでしょう。
スイトピーの花言葉:「門出」
花言葉の由来は「花びらが今にも飛び立つ蝶々に見える」ことから。まさに、人生において「新しい門出」でもあるウェディングに最適。一生に一度の素敵な思い出になりそう。
アネモネの花言葉:赤「君を愛する」
ストレートな気持ちが花言葉になった赤のアネモネは、プロポーズやウェディングにおすすめ。赤のイメージ「情熱」も手伝って、相手にしっかりとメッセージが届きそうです。
ミモザアカシアの花言葉:「友情」
「愛の絆」は何も恋人や家族だけではありません。もちろん大切な「友情の証」としても。いつもそばにいて、いざという時に助けてくれる大切な友達に贈りたいですね。
スターチスの花言葉:「変わらぬ心」
こちらもプロポーズやウェディングに最適な組み合わせ。長く楽しめるよう後でプリザーブド加工をしておけば、手作りハーバリウムの材料にも使え記念になりますよ。
ストックの購入時に留意したいこと
ストックの花を購入するときのポイントについて詳しく見ていきましょう。購入するときの参考にしてみてくださいね。
取り扱っている時期
ストックはおもに3月~5月に開花時期を迎えます。開花時期に合わせ、生花コーナーがある一部のスーパー、園芸店、ホームセンターでも取り扱うことがあります。
大抵の場合は、切り花であればフラワーショップで10~5月頃を中心に取り扱いがあります。
購入するときは花の形にも注目
ストックは先述したように、花の咲き方に特徴があります。もしブーケやアレンジメントにするなら、贈る人のイメージに合わせて選んでみるのも素敵です。
お店に出向いて実際に目で確かめてみるのもおすすめ。店員さんに希望の色合いや用途・贈る人のイメージを伝えておくと、より理想に近い形で仕上がります。
自分で選ぶのは自信がないという場合は大体のイメージを伝えて、店員さんにおまかせで選んでもらうのもひとつの方法です。
また、お届けサービスがある場合、お店によってはカードを一緒に添えるサービスをしているところもあるので、直接相談してみてくださいね。
ストックの花の保管方法
いただいたお花のプレゼントは、できれば長く楽しみたいもの。お手入れのポイントを紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
ストックの保管方法
ブーケをいただいたら、まずラッピングを外し、次に以下の方法で水揚げをしてから花瓶に飾るとより長く楽しめます。
水切り
- 茎を水につけ、切り口から3~5センチの部分を水の中で斜めに大きくカット。
- しばらくそのままつけておく。
湯揚げ
- 新聞紙から約10㎝茎が出た状態になるよう、花を包む。
- 鍋に60~80℃の湯を1~1.5㎝くらい張って準備する。
- そのあと茎を10秒くらいつけて、茎の色が変わったら取り出す。
- 新聞紙をまいたまま、全体の半分以上がつかるように水に1時間以上つけておく。
水揚げをして花瓶に飾った後は、水を替えるたびに水切りをするとより長持ちします。ではここで、ストックを楽しむためのポイントをご紹介します。
- 花の元気がなくなってきたら、再度「湯揚げ」の方法で水揚げをしましょう。
- 水を良く吸い上げるので、水替えを忘れずに。
- あたたかい場所で飾る場合、水が濁りやすいのでこまめにケアをしましょう。
ストックの特徴や花の名の由来
ストックの花の基本情報です。
基本情報
目・科・属 | アブラナ目・アブラナ科・アラセイトウ属 |
和名・洋名 | 紫羅欄花(アラセイトウ)・garden stock |
開花時期 | 3月~5月 |
原産地 | 南ヨーロッパ |
参考:Wikipedia アラセイトウ属、LOVEGREEN より
ストックの花の誕生花と名前の由来
ストックの花が、誕生花としてあてられている日付はこちらになります。
1月10日、2月9日、3月2日、7月16日
ピンク:2月8日、紫:2月20日、白:3月7日
名前の由来
「ストック」は、英語で「茎」や「幹」を意味する言葉から来ており、茎が真っすぐに伸びることから「ストック」と名付けられました。
また、葉の質感が「ラセイタ」に似ていることから「葉ラセイタ」となり、のちにそれが転訛し、和名の「紫羅欄花(アラセイトウ)」となったといわれています。
※ラセイタ(raxeta)…「羅紗(ラシャ:毛織物の一種で、密に織り上げた後に毛羽立たせた厚地の毛織物)」に似ているが、羅紗より薄く、綾織で折り目の見える無地のもの。