花言葉

タチアオイの花言葉の由来・意味・誕生花

梅雨の時期になると、花壇や街路を華やかに飾りはじめるタチアオイ(立葵)。ホーリホックとも呼ばれ、古くから日本の夏を彩る花として愛されています。

2mにもなる草丈にハイビスカスに似た花をたくさん咲かせる姿は、まさに圧巻。しかしながら、タチアオイの花言葉は「怖い」という噂もあるようです。理由は何なのでしょうか。

ここではタチアオイの花言葉とその由来、「怖い」と言われる理由、人気の品種や育て方などを紹介していきます。

タチアオイ(立葵)の花言葉

まずは、タチアオイの花言葉から見ていきましょう。

本当に怖い?タチアオイ(立葵)の花言葉

タチアオイの花言葉 野心、大志、大きな望み、高貴、気高い美、あなたの美しさは気高い、豊かな実り、平安、熱烈な恋

タチアオイの花言葉は、「野心」「大志」「大きな望み」「高貴」「気高い美」「あなたの美しさは気高い」「豊かな実り」「平安」「熱烈な恋」

それぞれの花言葉の由来は、次のようになります。

タチアオイの花姿が由来の花言葉

茎を夏空へ向かって上へと上へと真っ直ぐに伸ばし、姿勢よく立つタチアオイの容姿からついた花言葉が「野心」「大志」「大きな望み」「高貴」「気高い美」「あなたの美しさは気高い」です。

タチアオイの花は梅雨が始まる頃に咲き出し、下から上へと順に咲いて行きます。1番上の花が咲く頃に梅雨が終わることから「梅雨葵」という名前で呼ばれることもあるんですよ。

タチアオイの実(種)の様子が由来の花言葉

タチアオイは花が終わると実(種)をつけます。種の数は非常に多く、1つの花から20~40個ほどの種を採取できます。

花言葉「豊かな実り」「平安」「熱烈な恋」は、タチアオイが豊富な実(種)を安定してつけることが由来となっているようです。

怖い花言葉はゴジアオイ(午前葵)

タチアオイと同じアオイ目に属するゴジアオイ(午前葵)。タチアオイに似た美しい花を咲かせるのですが、花言葉は「私は明日死ぬだろう」

これはゴジアオイの開花時間が短いことが由来となっているようですが、とても不吉な花言葉ですよね。

タチアオイの花言葉が「怖い」と言われているのは、ゴジアオイと似ていることが原因なのかもしれません。

オリジナルキャッチコピー

大志を抱き、凛と立つ 気品ある姿は和の心に通ず

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花言葉に関する逸話「歴史が古いタチアオイ」

タチアオイの花言葉「平安」。種が安定して摂れることが由来であり、時代を意味するものではありませんが、せっかくなのでタチアオイの歴史について学んでみましょう。

タチアオイは万葉集で詠われていた?

タチアオイは中国から渡来したことは間違いないようですが、時代背景はハッキリ分かっていません。

濃厚なのは、室町時代や平安時代。しかし万葉集にタチアオイらしき花が登場することから、もっと前に渡来していたのではないか…という説もあるようです。

梨棗 黍に粟嗣ぎ 延ふ田葛の 後も逢はむと 葵花咲く

(なしなつめ きみにあわつぎ はうくずの のちもあわんと あおいはなさく)

意味は「梨や棗、黍や粟と次々に実るが(季節が変わっているが)あなたに会えない。葛が延びる頃にはあなたに会えますように(「葵」と「会い」が掛け言葉になっています)」。

ここに出てくる葵こそがタチアオイではないか、と言われているようです。

遺跡から見つかったタチアオイ

日本にタチアオイが渡来したのは数100年前のようですが、世界での歴史はもっと古く、5万年前のネアンデルタール人のお墓からもタチアオイの花粉が見つかっています。

また、タチアオイの花や根には様々な効能があるとされ、中国や日本、西洋では生薬として使用されています。特に西洋での歴史は古く、タチアオイは最古のハーブの一種とされているんですよ。

様々な歴史背景があるタチアオイ、自宅で手軽に育てられるようになったことは実に感慨深いことだといえるでしょう。

タチアオイの花は切り花や生け花に

タチアオイは花持ちが良いので、切り花生け花に多く使われています。活ける時には、次のようなことを意識しながらアレンジしてみましょう。

  • 草丈の高さを利用し、奥行き(立体感)を出す
  • アジサイなど初夏の花と合わせ、季節感を出す
  • 単独で使用し、ゴージャスに仕上げる

他にもカラー、茎の長さ、花器の選び方次第で様々な魅せ方ができます。自分好みのアレンジでタチアオイを楽しんでくださいね。

タチアオイの種類にはどんなものがある?

タチアオイは一年草や二年草、一重咲きや八重咲など様々な品種があります。その中から、特に人気のある品種を紹介します。

珍しい黒い花 クロタチアオイ(黒立葵)

光沢のある黒~深い紫色の花を咲かせるクロタチアオイ(黒立葵)。この手の色は園芸界には少なく、満開になった姿は目を引く存在になること間違いなしです。

独自の花言葉を持つウスベニタチアオイ(薄紅立葵)

淡いピンクの花びらが優しい印象を与えるウスベニタチアオイ(薄紅立葵)「恩恵」「慈善」といった独自の花言葉を持っています。

人気の八重咲き!チャーターズダブル

チャーターズダブルは、八重咲きの品種です。白やピンク、黄などの花色があり、一重咲きのものより豪華で可憐な花を咲かせます。

背丈が小さめ マジョレット・グループ

背丈が60cm~70cmで止まる矮性タイプマジョレット。花色はパステルカラーが多く、開花時期が7月~9月とやや遅めです。八重咲きのロマンティックな花を咲かせます。

豪華絢爛!サマーカーニバル・グループ

12cmほどの大きい八重咲の花を咲かせるのはサマーカーニバル。花数が多く、タチアオイの中で最も見ごたえのあるタイプです。

タチアオイを購入する前に知っておきたいこと

夏花壇に映えるタチアオイ。ぜひ庭に迎えたいところですが、その前にタチアオイを育てるうえで注意しておきたいことを学んでおきましょう。

日光が足りないと花が咲かない

タチアオイは日光を好みます。日照不足の状態が続くと、花付きが悪くなる丈が伸びなくなるといった生育不良に陥ってしまいます。

鉢植えの場合は日当たりが良い場所で管理し、庭植え(地植え)の場合もなるべく日照時間が長い場所を植え付け場所に選びましょう。

過湿は病気の発生源

タチアオイは湿に弱く、ジメジメした状態が続くと斑点病炭疽病にかかる恐れがあります。

  • 斑点病…葉に小さな褐色の斑点が出たり、穴が空いたりする病気。
  • 炭疽(たんそ)病…褐色や黒色の斑点が出て、葉全体に広がる病気。

日当たりも大事ですが、病気を防ぐためには水はけが良い場所を選ぶことも大切です。庭に水はけが良い場所がない場合は、鉢植えかプランターで育てることをおすすめします。

タチアオイの育て方・水やり・管理方法

タチアオイは種も苗も販売されていますが、ここではより簡単な苗からの育て方を紹介していきます。

タチアオイの苗の植え付け・植え方

タチアオイの苗の植え付け時期は、3月~4月、もしくは10月~11月に行います。鉢植えの場合は、草花専用の培養土緩効性肥料を混ぜ込んでから使用してください。

庭植えの場合、日当たりと水はけが良い場所を選び、腐葉土緩効性肥料を混ぜ込んでから植え付けましょう。

どちらの場合も、植え付けた後はたっぷりと水を与えてください。草丈が伸びてきたら、風で倒れないよう支柱で支えてあげましょう。

タチアオイの水やり

鉢植えで育てる場合は、表面の土が乾いたらたっぷりと与えます。庭植えの場合は、植え付け後しばらくは毎日水やりを行い、根がしっかりと張った後は乾燥した日が続いた時のみ与えると良いでしょう。

害虫に注意!タチアオイの葉をチェック

タチアオイの葉にはハマキムシ(ワタノメイガ)が住み着くことがあります。葉がクルッと巻いていたり、数枚重なり合っている部分があったら要注意です。

見つけたら葉の上から潰す、葉を開いて取り除く、もしくは市販の殺虫剤で駆除すると良いですよ。

花が終わったら

タチアオイは花が終わると種を付けます。1つの花から20個~40個前の種が取れますので、採れた種は大事に保管し、翌春(3月~4月)に撒けば新しいタチアオイが楽しめますよ。

庭植えの場合、こぼれ種で発芽することがあります。品種によっては株から新芽が出るものもありますので、冬が来る前に株元を藁などでマルチングし霜対策を行いましょう。

タチアオイの特徴・名前の由来・誕生花

最後はタチアオイの基本情報です。英語名や誕生花、名前の由来なども紹介します。

タチアオイの基本情報・英語名

目・科・属 アオイ目・アオイ科・ビロードアオイ属
和名・英語名 タチアオイ、立葵・Hollyhock(ホーリホック)
開花時期 6月~8月
花色 赤、ピンク、白、紫、黄、複色など
原産地 トルコ原産種と東ヨーロッパ原産種の混雑種

参照:Wikipedia タチアオイより

タチアオイはいつの誕生花?

タチアオイが誕生花に当てられている日にちは、5月22日、6月15日、6月18日、6月20日、6月21日、6月23日、7月8日、7月18日、8月18日です。

タチアオイの名前の由来は?

タチアオイの「タチ」は漢字で書くと「立ち」。これは真っ直ぐに幹を伸ばす姿勢が由来となっています。

「アオイ」は「葵」と書きますが、太陽の方を向く葉の習性仰ぐ陽:あおぐひ)が由来になっているようです。