初夏から秋の終わりにかけて、次から次へと花を咲かせるサルビア。開花期間がとても長く、赤や青、ピンクや紫など、鮮やかなカラーで花壇や植え込みを彩ってくれます。
そんなサルビアには色によって異なる花言葉が付けられており、そのどれもがとても素敵な意味合いを持っているんですよ。
ここではサルビアの花言葉と由来、サルビアの人気の品種や育て方、名前の由来など、サルビアの魅力をたっぷりとお届けします。
サルビアの花言葉
それではさっそく、サルビアの花言葉を見ていきましょう。
色別!サルビアの花言葉
サルビア全体の花言葉 | 良い家庭、家族愛 |
赤のサルビアの花言葉 | 燃ゆる想い、恋情 |
青・紫のサルビアの花言葉 | 知恵、尊敬 |
サルビアの花言葉は、全体に共通する花言葉と、赤・青・紫の色別花言葉に分かれています。それぞれの由来は、次のようになります。
サルビアの花言葉①家族愛に関する言葉
サルビアの花言葉「良い家庭」「家族愛」。1本の茎にいくつもの花をつけるサルビアの花の姿が、まるで家族のように見えることが由来となっています。
サルビアの花言葉②アキギリ属の仲間・セージに関する言葉
サルビアの種類のひとつに、セージがあります。サルビアは花を楽しむもの、セージは薬草・お茶・スパイスなどハーブとして利用するものと区別されていますが、どちらも同じアキギリ属の仲間です。
セージを英語にすると「sage」。「sage」には“賢人”という意味合いもあり、花言葉「知恵」「尊敬」はこれに由来しているようです。
サルビアの花言葉③恋愛に関する言葉
赤のサルビアの花言葉「燃ゆる想い」「恋情」は、あるギリシャ神話にちなんで付けられた言葉です。このお話は、後述する「花言葉に関する逸話」で詳しく紹介しますね。
オリジナルキャッチコピー
春から秋へ 送る季節を共に過ごす かけがえのない愛と共に
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花言葉に関する逸話「妖精・セージの恋」
サルビアの花言葉「燃ゆる恋」「恋情」。この花言葉には、あるギリシャ神話が由来になっています。
昔、セージという名の妖精がいました。セージは池のほとりに静かに暮らしていましたが、ある日、狩りに来た人間たちと出くわしてしまいます。
すると、1人の男性がセージに一目惚れ。求愛しましたが、セージは困惑します。なぜなら、妖精の掟の中に「人間に恋をすると、命を落とす」というものがあったからです。
しかし、これまでひっそりと暮らしてきたセージ。男性からの求愛は、とても嬉しいものでした。セージは掟を破り、男性の求愛を受け入れます。
男性は嬉しくなり、セージを手に乗せました。するとどうでしょう、セージは意識が遠のき、そのまま死んでしまいました。しかしその顔は、微笑みに満ちた幸せそうな顔でした。
その後、池のほとりに鮮やかな花が咲き始め、セージという名前が付けられました。
命よりも愛を大事にしたセージ。この神話が元になり「燃ゆる愛」「恋情」という花言葉が付けられました。
サルビアのおすすめの品種・種類
サルビアの種類はとても多く、その数は900種を超えると言われています。その中から、特に人気のある品種を紹介します。
サルビアの王道・スプレンデンス
サルビアの中で、最もポピュラーなのがスプレンデンスです。草丈が高いものや矮性のもの、花色も豊富。花が落ちても色鮮やかな萼が残るので、長い期間観賞できる品種です。
涼し気な青い花・ファリナセア(ブルーサルビア)
爽やかな青~紫の花を咲かせるファリナセア(ファリナケア)。ブルーサルビアという名前で販売されていることもあります。半耐寒性があるので、暖地では宿根草として育てられますよ。
赤と白のユニークな花 トーチライト
赤い花と白の萼のバイカラーが美しいトーチライト。スプレンデスの園芸品種です。花壇はもちろんのこと、トーチライトのみをプランターに植えるのもおすすめですよ。
コンパクトな矮性種 フラメンコシリーズ
草丈が10cm~30cmと、あまり大きく育たないフラメンコシリーズ。膨らみが大きい花穂と、光沢のある葉のコントラストが美しい品種です。
サルビアと一緒に植えたい夏~秋に咲く花
夏から秋にかけて開花する花と、その花言葉を紹介します。サルビアと一緒に植えて、初夏~秋のガーデニングを楽しんでくださいね。
花言葉は「あなただけを見つめる」ひまわり
夏に満開を迎え、秋になると種の収穫が楽しめるひまわり。開花時期は7月~9月、種の収穫は9月~11月になります。花言葉は「あなただけを見つめる」です。
花言葉は「乙女の純真」夏咲きコスモス(夏咲秋桜)
秋のイメージが強いコスモスですが、夏から秋にかけて花を咲かせる夏咲きコスモスもあるんですよ。開花時期は6月~9月。花言葉は「乙女の純真」です。
花言葉は「栄華」ダリア
細長い花びらを幾重にもつけ、豪華でダイナミックな花を咲かせるダリア。かのナポレオンも、ダリアの美しさに魅了された1人なんですよ。開花期間は7月~10月。花言葉は「栄華」です。
花言葉は「楽しい思い出」ニチニチソウ(日々草)
サルビアと同様、長い期間花が楽しめるニチニチソウ。丸い花びらがとてもチャーミングです。開花期間は6月~10月。花言葉は「楽しい思い出」です。
サルビアの育て方・水やり・管理方法
それでは、サルビアの育て方に入りましょう。種も苗も販売されていますが、ここではより簡単な苗からの育て方を紹介します。
サルビアの苗の植え方・植え付け期
サルビアの苗は、4月頃から園芸店に出回ります。蕾が多く、茎や葉がしっかりしているものを選びましょう。
植え付けは、4月中旬~6月下旬頃までに行います。鉢植えで育てる時には草花専用培養土を使用し、日当たりが良い場所で管理します。庭植えにする時には、日当たりと水はけが良い場所を選びましょう。
サルビアの水やり・肥料
サルビアは乾燥に弱い性質がありので、土が乾く前に水やりを行ってください。肥料は月に1回、緩効性肥料を置き肥します。水不足と肥料不足は、花付きに影響しますので、忘れないように行いましょう。
また、花ガラ摘みを小まめに行うと花付きが良くなります。夏頃に半分の大きさで切り戻しすると、秋にはまた新しい花が楽しめますよ。
サルビアは一年草?多年草?
ほとんどのサルビアは多年草です。しかし、原産地がブラジルであるため寒さに弱く、日本の冬を越すことが出来ないため一年草として扱われています。
越冬にチャレンジしたいのであれば、庭植えではなく鉢植えで育てましょう。冬の間は屋内で管理し、気温20℃以上をキープすると越冬出来る可能性もあるかもしれません。
サルビアの中には耐寒性に強い品種もあります。ブルーサルビアは気温-5℃までなら屋外でも越冬が可能です。
サルビアの特徴・名前の由来・誕生花
最後は、サルビアの基本情報です。英語名や誕生花、名前の由来などを紹介します。
サルビアの基本情報・英語名
目・科・属 | シソ目・シソ科・アキギリ属 |
和名・英語名 | サルビア、緋衣草(ヒゴロモソウ)・scarlet sage |
開花時期 | 5月~11月 |
花色 | 赤、ピンク、青、紫、黄色、複色など |
原産国 | ブラジル |
サルビアはいつの誕生花?
サルビアが誕生花に当てられている日にちは、6月7日、7月13日、7月30日、8月6日、8月31日、9月14日、9月19日、10月4日です。
また、色や品種によっては、別の誕生花に当てられているものもあります。
- 赤のサルビアの誕生花…8月7日、9月14日
- 青のサルビアの誕生花…8月23日、9月3日、9月14日、9月20日
- スプレンデンスの誕生花…9月21日
- ブルーサルビアの誕生花…7月14日、7月30日、8月10日、9月3日、9月14日、10月29日
サルビアの名前の由来は?
サルビアという名前は、ラテン語で“健康”や“安全”を意味する「salvus(サルバス)」が語源です。サルビアの一種が薬草として使われていたことが由来となっています。
また、別名の緋衣草(ヒゴロモソウ)は、赤い着物を着ているように見える赤花のサルビアの姿が由来になります(“緋”は、濃い赤を表す言葉です)。