花言葉

ムクゲ(木槿・ハチス)の花言葉の由来・意味・誕生花

梅雨の時期から秋にかけて、ハイビスカスにそっくりの花を咲かせる・ムクゲ(木槿、別名:ハチス)。古くから庭木や生垣として愛されており、現在では学校・公園・街路の植栽にも利用されています。

猛暑にも湿気にも負けない元気なムクゲの花言葉は、意外にもキリスト教の聖地・エルサレムに深く関係しています。いったいどんな背景が隠されているのでしょうか。

ムクゲの花言葉とエルサレムに関する由来、人気の品種や育て方など、ムクゲの魅力をたっぷりお届けします。

ムクゲ(木槿・ハチス・ムグンファ)の花言葉

まずは、ムクゲの花言葉から見ていきましょう。

ムクゲの花言葉

ムクゲの花言葉 尊敬、信念、説得、慈しみ、繊細な美、デリケートな愛

ムクゲの花言葉は「尊敬」「信念」「説得」「慈しみ」「繊細な美」「デリケートな愛」です。それぞれの花言葉の由来は、後述する「花言葉に関する逸話」の中で紹介していきます。

ムクゲ(無窮花:ムグンファ)は韓国の国花

ムクゲは、ハイビスカスに似た花を咲かせる落葉低木樹です。花の大きさは10cm程度で、花色は赤やピンク、白や紫、複色など。韓国の国花に指定されています。

日本では平安時代頃から庭木生垣用に栽培されており、数百年に渡って愛されている歴史ある花木です。

オリジナルキャッチコピー

尊敬の意 曲げない意志を真っ直ぐに伸ばし 夏空にかかぐ

類似の花言葉を持つ花はこちら

10月/10月28日/2月/2月22日/3月/3月22日/5月/5月21日/7月/7月21日/8月/8月10日/8月26日/8月28日/9月/9月11日/「尊敬」を意味する花言葉を持つ花/「愛」を意味する花言葉を持つ花/ガーデニングに使いたい花/ピンク色の花言葉/庭に植えたい木/白い花の花言葉/記念樹にしたい木/赤い花の花言葉/野原で観察したい花/青い花の花言葉/

ムクゲの花言葉に関する逸話「十字軍の花」

では、ムクゲの花言葉「尊敬」「信念」「説得」「慈しみ」「繊細な美」「デリケートな愛」の由来を紹介しましょう。

十字軍に由来する花言葉

現在のムクゲの学名は「Hibiscus syriacus(シリアから来たアオイ科の植物)」ですが、昔の学名は「Althaea frutex(低木のタチアオイ)」でした。

タチアオイには「聖なる花」「聖地の葵」という異名があります。これは、十字軍がタチアオイをヨーロッパに持ち込んだという謂れにちなんでいるそうです。

十字軍の熱い意志にちなんでつけられた花言葉が、「尊敬」「信念」「説得」になります。

十字軍とは、キリスト教の聖地・エルサレムをイスラム教諸国からヨーロッパへ奪うために送られた軍のことです。

ムクゲの花の生態から付けられた花言葉

ムクゲの花は、朝に開花し夕方か翌日にはしぼんでしまう一日花です。花の命が短いことから付けられた花言葉が「繊細な美」「デリケートな愛」になります。

しかしムクゲは、夏の間中新しい花を次から次へと咲かせ続けます。「花を絶やさない姿」が「親から子へと注がれる愛」に例えられ、「慈しみ」という花言葉が付けられました。

ムクゲを贈るときに気を付けたいこと

ムクゲは夏の暑さにも負けず元気に花を咲かせる一方で、上記でも紹介したように花の命が大変短いという特徴があります。

朝に咲いた花はその日の夕方か翌日にはしぼんでしまい、切り花にしても長持ちはしません。花束やアレンジなどの贈り物にするのは難しいといえるでしょう。

おすすめの贈り方

とはいえ、とても立派な花言葉を持っているムクゲです。贈り物にする時には、ムクゲのを選んでみてはいかがでしょうか。

プレゼントする時には、メッセージカードに花言葉を添えて贈ることをおすすめします。印象深く、ワンランク上の贈り物になること間違いなしですよ。

ムクゲのおすすめの種類・品種一覧

ムクゲの種類はとても多く、新しい園芸品種も続々と販売されています。その中から、特に人気があるおすすめの品種をピックアップしました。

ツートンカラーの美しさ 宗旦(ソウタン)

ムクゲの中で、最もポピュラーともいえるのが宗旦(ソウタン)です。千利休の孫・宗旦がこの花を気に入っていたことが名前の由来になっています。花びらの白と中心部の赤、2色のコントラストが美しい一重咲きの品種です。

半八重咲き品種 花笠シリーズ

半八重咲きの花を咲かせる花笠シリーズ。赤花笠、大徳寺花笠、光花笠、鳥取花笠など、様々な種類があります。カラーバリエーションが豊富なので、自分好みの色を探し出せますよ。

涼し気な飾り玉 紫玉(シギョク)

その名の通り、青~紫色ポンポン(飾り玉)のような花を咲かせる紫玉(シギョク)。八重咲きの品種です。暑い夏に涼し気な印象を与えてくれます。

濃紅~淡紅のグラデーション モーニング・サンシャイン

中心部は濃い紅色、花びらの先に行くにつれて淡い色になるモーニング・サンシャインフェミニンな印象を持つ一重咲きの品種です。

珍しいセミダブル咲き ピンク・シフォン

可愛らしい桃色の花びらを重ねるピンク・シフォン。花びらが10枚以上で構成されるセミダブル咲きで、シフォンケーキのようなロマンチックな雰囲気を醸し出します。

ムクゲとそっくり!芙蓉(フヨウ)とハイビスカス

ムクゲと芙蓉、そしてハイビスカス。アオイ科フヨウ属の仲間であるこの3種の花は、パッと見ただけでは区別がつかないほど似ています。ムクゲとの違いと見分け方を紹介します。

花言葉は「しとやかな恋人」芙蓉(フヨウ)

芙蓉の開花時期は、7月下旬~10月。ムクゲよりも開花は遅めです。花色は白や薄いピンクが多く、濃いカラーはほとんど見られません。雌しべが白く、上向きに付いています。

花言葉は「新しい恋」ハイビスカス

ハワイや沖縄など、南国のイメージが強いハイビスカス。開花時期は6月上旬~9月になり、雌しべや雄しべにカラフルな色が付いています。

ムクゲ・芙蓉・ハイビスカスの大きな違いは「葉」

開花時期や花色、雄しべや雌しべの状態が違うムクゲと芙蓉とハイビスカス。1番分かりやすいのは、葉の形の違いになります。

  • ムクゲの葉…葉が花よりも小さい。葉の縁の切れ込みが深い。
  • 芙蓉の葉…葉が花と同じくらい大きく、縁の切れ込みは浅い。
  • ハイビスカスの葉…葉全体にツヤがある。切り込みが浅く丸っぽい。

花の姿が似ていても、葉の形が全然違います。見分ける時は、葉に注目してくださいね。

ムクゲの育て方・水やり・管理方法

ムクゲは耐寒性・耐暑性に強く、とても育てやすい花木です。園芸初心者にもおすすめですよ。

ムクゲの苗木の植え付け期・植え方

ムクゲの苗木は、落葉期(12月~3月)に植え付けます。鉢植えで育てる場合は花木専用の培養土を使用し、苗木よりも一回り大きめの鉢に植え付け、日当たりが良い場所で管理してください。

庭植えの場合は、日当たりが良く乾燥し過ぎない場所を選びます。植穴に腐葉土たい肥などを混ぜ込んでから植え付けてください。

ムクゲの水やり・肥料・剪定

ムクゲは乾燥を嫌う植物です。鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾いてたらたっぷりと与えます。庭植えの水やりは特に必要ありませんが、乾燥が気になる時には水やりを行いましょう。

肥料は、春と秋に緩効性のものを、1月に有機肥料を施してください。剪定は落葉期に行います。ムクゲは新しく伸びた枝に花芽を付けますので、全体的なバランスを見ながら刈り込んでください。

ムクゲの特徴・名前の由来・誕生花

最後は、ムクゲの基本情報です。英語名や誕生花、名前の由来などを紹介します。

基本情報・英語名

目・科・属 アオイ目・アオイ科・フヨウ属
和名・英語名 ムクゲ(木槿)、ハチス(蓮)・ Rose of Sharon
別名 ハチス、ムーチン(中国語)、ムグンファ(韓国語)
開花時期 6月下旬~10月
花色 赤・ピンク・白・紫・複色など
原産国 インド・中国・中近東

参照:Wikipedia ムクゲより

ムクゲはいつの誕生花?

ムクゲが誕生花に当てられている日にちは、2月22日、3月22日、5月21日、7月21日、8月10日、8月26日、8月28日、9月11日、10月28日です。

ムクゲ・ハチスの名前の由来

ムクゲの名前の由来には、2つの説があります。

  • ムクゲの中国語「木槿(ムーチン)」が変化して「ムクゲ」になった説
  • ムクゲの韓国語「無窮花(ムグンファ・またはムキュウカ)」が変化した説

また別名の「ハチス」は、ムクゲの花が蓮(ハス)に似ていることが由来です。

蓮は蜂の巣のような実をつけることから「ハチス」という別名を持っています。ムクゲは「木に咲く蓮」という意味から「キハチス(木蓮)」と呼ばれるようになり、時が経つにつれて「ハチス」に変化しました。