花言葉

月下美人(ゲッカビジン)の花言葉の意味・由来・誕生花

夜にしか咲かない神秘的な花、月下美人。美しい花と濃厚な香りに魅了される人も多いといわれる月下美人ですが、実際、咲いているところを目にしたことが無い人がほとんどではないでしょうか。

そんな神秘的な花・月下美人にはどのような花言葉があり、どのような特徴があるか知っていますか?

この記事では月下美人の花言葉を紹介するとともに、月下美人の育て方や購入時のポイントなどについて紹介していきます。

月下美人の花の花言葉

まずは、月下美人の花言葉から見ていきましょう。

花言葉

月下美人の花言葉 あでやかな美人、儚い(はかない)美、儚い恋、繊細、ただ一度だけ会いたくて、強い意志

「あでやかな美人」、この花言葉は月下美人の美しい花の姿を表現したものですね。

「儚い美」「儚い恋」「繊細」、一晩だけ花を咲かせ、翌朝にはしぼんでしまう月下美人の花はまさに儚く、そして繊細であるといえるでしょう。

「ただ一度だけ」、これは「1年に1度しか花を咲かせない」という月下美人の風説からきているようです。実際の月下美人は、条件が揃えば年に3~4回は開花するんですよ。

最後に「強い意志」、これは年に数回、夜の間だけでも花を咲かせようとする月下美人の姿を現したものではないでしょうか。

月下美人は、普段生活するうえでなかなか目にすることがありません。そういった意味では、どの花言葉も月下美人の特徴をうまく捉えているのかもしれませんね。

月下美人の花のオリジナルキャッチコピー

秘めた美しさは一夜だけ、ベールの中のプリンセス

類似の花言葉を持つ花はこちら

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月下美人の花言葉に関する逸話「美人薄明」

「月下美人は1年に1度しか咲かない」「月下美人が咲くのは満月の夜だけ」「朝になると枯れてしまう」、様々な風説がある月下美人ですが、実は状態が良ければ1年に3~4回花を咲かせますし、満月以外でも開花します

しかし、一夜限りで枯れてしまうこと、その花がとても美しいことは事実です。

このことから、月下美人=美人薄命というイメージを持つ人も少なくありません。決して良い言葉ではありませんが、視野を変えれば「儚いからこそ美しい」「神秘的」と取ることもでき、「縁起の悪い花」という扱いはされていないようです。

月下美人の選び方のポイント

普段生活しているうえでほとんど目にすることができない月下美人は、いったいどのようなシーンで選ばれ、またどのように活躍しているのでしょうか。

残念ながら、月下美人は花束やブーケ、また生け花として使わることがほとんどありません

それもそのはず、年に1~4回、しかも夕方から夜にかけてしか花を咲かせないため「商品として扱いにくい花」に分類されているようです。

しかし、20cmほどの大きな白い花はとても美しく、香りも甘く、強く、妖艶です。一度月下美人の魅力に触れてしまうと、惚れ込んでしまうといわれています。

月下美人は、こちらから求めなければ対面する機会が少ない花です。興味のある人は、育ててみてはいかがですか?

月下美人の花をギフトにするときに気をつけたいこと

月下美人は花束やブーケ、生け花には向いていませんが、ギフトとしてプレゼントすることは可能です。ただし、贈り物として扱う時にはいくつかの注意点があります。

設置場所に注意。月下美人の印象と、香水に似た香り

前述したように、月下美人は「儚い美」という花言葉を持っており、これは「美人薄命」と捉えられています。

よって、入院患者へのお見舞い、病床に伏せた家族がいる世帯へのギフトにするのは絶対にNGです。

また、月下美人の花は香水に似た強い香りを持っています。大きな花になると半径10ⅿ程の範囲にまで香りが広がりますので、飲食店・病院・不特定多数の人が出入りする店舗に設置するのはやめておいた方が良いでしょう。

渡すのは夜がベスト?月下美人が咲く時間

それでも「月下美人の花の美しさ、素敵な香りを大好きな人に届けたい」、そう思うのは間違ったことではありません。

繰り返しますが、月下美人の花は夜にしか開花しません。直に楽しんでもらいたいのであれば、花が開花している夜に渡すのがベストでしょう。

とはいえ、1年に数回しか咲かない月下美人ですので、ベストなタイミングで渡すのはなかなかの困難です。

花が咲いていない状態のものを「いつ花が咲くか分からないけど、気長に育ててね」と渡す、または蕾を付けたものを「もうすぐ咲くから楽しんでね」と渡すのがベストなのかもしれませんね。

 月下美人の花の購入時に留意したいこと

では、月下美人を購入する際にはどのようなことに気を付けたら良いのか、いくつかのポイントを紹介します。

苗の購入は通年可能

咲いている状態の月下美人を購入するのは難しいのですが、苗を購入するのは通年可能です。小さい苗の時は花が咲きにくく、1~2mの大きさになったときに花を咲かせます。

もしもお近くの園芸店で取り扱いが無い場合は、ネットショプで探してみてはいかがでしょうか。店舗によっては、近日中に花が咲く可能性が高いものを販売してるところもあるようですよ。

宵待孔雀=月下美人?原種と品種改良について

近年、月下美人が品種改良され、原種とは違う月下美人も流通しています。いくつかの人気種をまとめてみました。

  • 宵待孔雀(ヨイマチクジャク)…月下美人よりも花びらが細く、雌しべがピンク~紅色をしているのが特長です。
  • 姫月下美人…花は小ぶりですが一度に咲かせる花数が多く、夜明け~日中まで咲き続けます。
  • 満月美人(マンゲツビジン)…月下美人×姫月下美人の交配種で、姫月下美人より大きく月下美人よりも小ぶりの花をたくさん咲かせます。
  • 歌麿呂美人(ウタマロビジン)…月下美人×宵待孔雀の交配種で、食用の実をつけます。

月下美人の原種は、花の大きさが20cm程度花色は白1色のみ、そして、夜にしか開花しません。品種改良されているものには紅に色づくもの、たくさんの花数をつけるもの、日中に開花するものなどがあります。

原種も品種改良品も一長一短ありますが、花を鑑賞する楽しさやライフスタイルにあった育て方ができる品種を購入することをおすすめします。

赤い月下美人?正体は孔雀サボテン!

月下美人の花色は白しかありませんが、中には「赤い月下美人を見たことがある!」という人がいるかもしれません。

それは月下美人ではなく孔雀サボテン(クジャクサボテン)という植物です。

両者ともとても良く似た花を咲かせるので、混同する人が多いかもしれません。月下美人と孔雀サボテンの大きな違いが4つありますので、見分けるときの参考にしてくださいね。

  • 孔雀サボテンにはさまざまな花色(赤・ピンク・黄色・オレンジ・紫・白など)がある
  • 月下美人は夜にしか咲かないが、孔雀サボテンの多くは日中に花を咲かせる
  • 孔雀サボテンの葉は多肉植物のように厚みがあるが、月下美人の葉は薄くて固い
  • 孔雀サボテンの茎にはトゲがある

月下美人の育て方、保管方法

自宅で月下美人を育てる際の注意すべきポイント、うまく育てるためのコツをまとめてみました。

水やり・越冬に注意

月下美人は、鉢で育てることをおすすめします。春~秋は戸外に置き、土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。

秋~冬にかけては室内に入れ、水やりは土が完全に乾いた状態のときに少しだけ与えるようにします。

もともと中南米が原産である月下美人は、暑さには強く寒さに弱い性質があります。逆にここを注意しておけば、枯れにくいのも特長です。上手に育て、大輪を咲かせてくださいね。

開花は焦らず、気長に育てる

月光美人の花が咲くのは、背丈が1~2mになってからが多いようです。しかし、中には何年も花を咲かせない頑固者もいるようです。

決して焦らず、長い付き合いをしていく気持ちで気長に育てることもひとつのポイントだと覚えておいてくださいね。

 

月下美人の特徴や花の名の由来

月下美人の基本情報はこちらになります。

基本情報

目・科・属 ナデシコ目・サボテン科・クジャクサボテン属
和名/別名/洋名 月下美人/月来香/Dutchman’s pipe cactus
開花時期 6月~11月、夕方から明け方にかけて開花
原産地 メキシコ・中南米

参考:Wikipediaゲッカビジンより

誕生花と名前の由来

月光美人の誕生花として当てられている日付は、全部で10日間あります。

  • 7月8日、18日、19日
  • 8月17日、23日、28日、30日
  • 9月29日
  • 10月29日
  • 11月20日

月下美人の花の名前の由来

月下美人の名前の由来は2通りあります。「月の下で咲く美しい花」から名付けられた説、これは見た目のままなので説明不要ですね。

もうひとつの由来は「昭和天皇名づけ親」説です。

昭和天皇がまだ皇太子だった大正時代、台湾で美しい白い花を目にした昭和天皇は台湾総督に花の名前を尋ねられました。その際、総督は「月下の美人」と答え、それが現在の「月下美人」に繋がったといわれています。